紹介文
「ユーモアと心理学と不条理と論理を駆使した超絶推理!」
二階堂黎人氏、仰天!
ここはメンタル・クリニック<なみだ研究所>。新米臨床心理士として働くぼくこと松本清は、最近目眩(めまい)に悩んでいる。あいつ、波田煌子のせいだ。貧相な知識にトボけた会話。こっちが病気になりそうなのに、なぜか患者の心の悩みをズバリと言い当て、その病を治してしまう。本当に彼女は伝説のセラピストなんだろうか。そして今日もあの不思議な診療が始まった・・・・・・。
なみだ研究所へようこそ!
鯨 統一郎という作家は多分読むのは初めて。
ちょっと調べてみたら“覆面作家”とあったので
実は著名な作家さんなのかも?
なんだか読んだ覚えがあるんですよねこの文体。
阿刀田 高とか・・?
本のほうはフロイトだのユングだの時々出てきますが
全然小難しいことはなく
女性雑誌に掲載でもされたのかと思うような軽い推理モノ短編集です。
よく考えれば深刻であろうクライエントの悩みも
この文体ではなんだかめるへんちっくというか緊張感が無いと言うか。
セラピーといいながら実は超能力(?)で解決してしまう
強引さとこのクライエントの結末はどうなるんだろう?という
ある意味謎解きのようなつくりになっています。
主人公が言う
“心理学って当たり前のことを難しく言っただけみたい”
っていうのは言いえて妙。
すこ~しだけかじったことはありますがまさにワタシが思ったのはそういうこと。
(かなり強引な)分類や系統づけはするものの
人間の感情分類したって何の解決にもなって無いじゃん
ってものばかりです。
心理学を勉強したら人間が理解しやすくなるかと思ったら大間違いです。
余計混乱します。
考えれば考えるほど分からなくなります。
特に理系の人間には積分でノート1ページ分くらい計算して
”解なし”だったときみたいにイラっときます。 ま、そんなことはこの小説とは関係ないのですが。
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