ばみの乱読日記　と猫雑貨。

紹介文
今度はあなたが、爆発させてみる？
退屈な日常から逃れられるきっかけなんて、どこにでも転がってる

デパート勤務の的場智明は、地味な売り場での仕事に耐える日々を過ごしていた。そんな折、息子や娘の、“秘密”を妻までが一緒になって隠していたことに気づく。たまりにたまった憂さをはらすために彼がとった行動とは……。表題作など、現代人の爆発寸前の心境を的確に捉え、見事な筆致で描く、秀逸短編集。


【送料無料】 不発弾 講談社文庫 / 乃南アサ 【文庫】

一度読んだことがあるみたいでうっすら記憶がありましたが
大体キレイに忘れていたため（健忘症）大変お得に問題なく2度目も
楽しめました。

なんだか上手くいかない、なんだかイラっとする、なんだか虚しい。
そんな思いはみんな抱えているのでしょうが、それが表面張力のように
張り詰めてこぼれる瞬間の小市民の短編集です。

『隠し味』のお店の主人は常連客を若返らせてお店を継続させるために
鍋に鉛の仏像を入れたんでしょうか？
だったら怖すぎる・・。

『夜明け前の道』
実は人を励ますというのがどん底に陥った時の一番のヒーリング
と聞いた事があります。
実際そうかもなぁ、と思います。

『夕立』
なんていうか。どいつもこいつも。

『福の神』
訳も無く生理的に嫌われる人ってのはいると思うのだけれど
そんな人でも間接的には福の神になることもあるのが世の不思議。
人生お墓に入るまで何が良くて悪かったかなんて、わからないものなんだなぁ。

『不発弾』
そうだよねぇ。そんなにないがしろにされたらねぇ。
キレたくもなるよね、お父さん。
でも急がしいだ疲れてるだっていって家族に向き合わなかった
ツケでもあるのかもよ、お父さん。
バイトなんか、なんて言ってないで、苦労させたくないから私立校に、なんていってないで子供たちにもどんどん世の中の厳しさを見せたらいいのに。
そしたら親のありがたさも少しは分かってくれるかもよ？
奥さんも子どもなんかほうっておいた方がしっかりするかもよ？
お父さんに負担ばかり掛けてないで少し社会に出てお父さん見直そうよ。
なんて他人事だから思うのよね、きっと。

にんげんって切ないねぇ・・。

そういえば登録しっぱなしだったのを思い出しました（照）
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