ばみの乱読日記　と猫雑貨。

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紹介文
瓦解目前の徳川将軍家に降嫁を命ぜられた皇妹和宮の身替りとなって、歴史の波の赴くままに運命を弄ばれた少女フキの数奇な一生と、その策謀の陰で、時代への抗いを貫き通した女たちの、苦悩にみちた境涯。無力であった者への鎮魂の思いをこめて描き上げた有吉文学渾身の長編歴史小説。毎日芸術賞受賞作。




和宮様御留 講談社文庫 / 有吉佐和子 【文庫】


ってことで篤姫と対をなすような存在の和宮に関しての本ですが、和宮本人はほとんど出てきません。
和宮をテーマにしていますが主人公は徳川へと嫁ぐのを嫌がった和宮の身代わりにされたフキ、という下働きの少女です。

実際のところワタシはこの身代わり説、『いやいやいやいや・・』と思います。
どうせ身代わりを立てるならもっとましな身分のものにすればいいでしょう。
いくらなんでもはだしで走りまわっていた下働き女子じゃ、『ごきげんよう』以上の言葉を吐けばすぐバレるでしょうに。

更にフキの身代わりになった少女もいくらなんでも江戸に近い町女を皇女に仕立て上げるってのはねー。
フキより多少教養があっても話し言葉も何もかも違うでしょうし。
しかも、この娘には教育するもののフキには２年も準備期間があったのに何にも教育しなかったのはこれまたいかに。

それに、どんなに武家が嫌って言ったって実の母親と別れてまで尼になるほうがいいって不自然。
母親はもとよりお付きのものも身の回りのものもすべて”御所風”で通すことを条件にしているんだし、それならいくら足が悪いのを笑われるのが嫌ったって若い女性としてはちょっと試しにヨメしてみる？って思うほうが自然じゃないかしら。

と、突っ込みどころ満載の設定ではあるものの大奥よりも更に別世界のただひたすら静かに暗がりで暮らす『高貴の人』たちの摩訶不思議な魑魅魍魎生活ぶりが垣間見れてなかなか面白いし、フキの運命如何に？！的な楽しさもあり、今回再読でしたが（たぶん８年以上ぶりってのもあるけど）ぐんぐん読めました。

確か斉藤由貴主演でドラマがあったんだなー。
また見たいなー。
YOUTUBEにあるかな？




そういえば登録しっぱなしだったのを思い出しました（照）
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