- 富士山が世界遺産になった。
- 今頃という不思議な感傷。
- 世界中の人が富士山が特異な山、美しい山だとすでに認めているのに。
- それでも世界遺産になるべく運動を起こし、その熱心が実って、三保の松原を含めて世界遺産に認定されたそうな。
三保は我が故郷清水にある。
その松原と白い波の向こうに見える富士山は、お優しい姿で美しい。
羽衣の松の近辺で、子供会の運動会をしたり、
観光客相手の土産物屋の軒下で、おでんを食べたりも懐かしい。
上の写真は、2011年秋に私が富士静岡空港に初めて降り立った時に
撮った。 上海からの飛行機は駿河湾を上るように飛行し、
あれと思っているうちにUターンするみたいに飛行場に降りた。
幸い乗客も少なかったので、座席を右左に移動して その視界を楽しんだ。
写真の左中ごろの黒い塊は久能山で三保半島は久能山の内側に隠れているが。
その後2、3度この空港を使ったが、お天気が悪かったり、
窓側の席が取れなかったりで、写真を撮るチャンスが巡ってこないままだ。
この三保半島の航空写真は、新聞からの借用である。
まあ なんと、何かの被災地みたいな町である。
清水は緑が少ない街だと、批判されていたが、こうも緑がないとは
半島に伸びている松林も、この写真からは褒め言葉は浮かばない。
世界遺産になるのは、そんなに名誉でうれしいことなのか、まだ疑問をもっている。
というのは、ラオスのルアンパバーンも世界遺跡になって 何年たつか知らないが
12-3年ほど前に訪れた時、有名なお寺の傍で小さなレストランを経営していた
おばさんが、トイレも改造したいし、二階への階段も修理したい。
店の調度品もメニューにあった風に買い換えたい。
でも、世界遺産になったので規制が厳しくて、ままならない、 とこぼしていた。
もとと同じように修復しなくてはならないらしい。
水洗トイレは近代的で衛生的だが、世界遺産らしくない、というわけである。
富士山も、領域が広いだけに、想定外の問題が出て来るだろう。
主はすべてのものに いつくしみ深く、
そのあわれみは、造られたすべてのものの上にあります。
(詩篇 145-9)