ユキと猫６匹と思い出３匹

去年も寒かったのは、覚えてます。

同業他社に居た私、いつも見かけるガソリンスタンドの近くに居る子、目脂で殆ど目が開いて無くって。だからいつ見ても笑ってる様に見えた顔。

日向、ドラム缶の上で居て、私が声を掛けるとそそくさと逃げる子。

声を掛けずに居たらじっと寝て居たっけ。

最後には、シマジロウと勝手に命名したが、いつ声を掛けても、そそくさと逃げる子だった。

去年のイブの日、彼は静かにガソリンスタンドの自動販売機の横に横たわって居た。仕事にかまけてほったらかしにしたのは悪かったが、あの時はそうするしか無かったんだ。

翌朝、君は朝霜に身体をキラキラ光らせ私たち夫婦の元に来た。

迎えに行ったのだが、カラスに悪戯される事も無く、人間に触られる事もなく、君は私を待って居たのだろう。

今も悔やむ、申し訳ないがだからと言って、君をあの時火葬して葬るのは正直、違うと思ったんだ。君が嫌いな訳じゃ無い。

君は今も家人の実家の山で眠る。

それでも写真はこうして五郎蔵や、スズと一緒だから、此処が家だと解るだろう。

今日だけ、君も表に出てみようか。

君は野良じゃ無い、君はわが家の住人なんだ。野良が悪いと言う訳じゃ無い。それでも家猫の方が、きっとリスクも少ないだろう。

あれから１年、今年からわが家のイヴは変わる。君の為に花とケーキを買う。クリスマスイヴの意味が違うか？

キリストさんが怒るかな？

まぁ、良いか、いつか私が虹の橋で、お前やスズや、五郎蔵を見つけたら、連帯責任でその時キリストさんに、謝りに行こう。

相手は神様だ、そんなに怒りはしないだろう。