兼業主婦の備忘録

先月父が亡くなりました。

もう食べ物が消化できず、3ヶ月ほど点滴で命をつないでいました。
覚悟はできていたし、平均寿命を超えていて納得もしている。

子煩悩の反対な、昭和な父でした。

バブル期に姉の半分だったお給料に「そんな会社やめろ」
結婚時、精神的に不安定になった義母の様子を見て「結婚やめろ」
家を買うときに「実家がある長男なんだからやめろ」

大きな決断時にことごとく反対され、ことごとくスルーした私。

結婚時、相談に乗ってもらっていた先生に
「結婚式は自分の人間関係を親に見てもらう機会」
と言われたけれど、お葬式も同じことですね。
お世話になっている方々がいらしてくれて、本当にありがたかった。
父も安心したと思う。

認知症で点滴を抜いてしまうので、拘束着にミトンをはめた入院生活。
救急搬送された病院では原因も判らず、コロナで面会もできず、
説明もないまま1ヶ月の入院で家族の記憶はすっかりなくなってしまった。

最期までお世話になった病院では転院の際に父の病歴だけではなく、
現役時代の仕事の話や性格まで丁寧に聞き取ってくれて、
入院中はLINEで写真や動画を送ってくれて、WEB面会もしてくださいました。

コロナのせいで家族の記憶をなくしてしまったままなのが悔しかったり、
でも、記憶があれば家に帰りたがったろう。

食べることもできない、思うように動くこともできない。
そんな生活からきっと今は自由になって、家に帰ってきてるだろう。

1人になると何がよかったかこれでよかったのか、色々な想いがめぐってしまいます。

今日は父の誕生日。あと少しでもうひとつ年を重ねられたのにね。

ありがとう。おつかれさま。お父さん。