メロスは激怒した。
再び山上くんの思いを考えてみている。 統一協会教祖やその家族、もしくは大幹部たちへの「殺意」ということである。 統一原理の嘘、教祖たちの嘘を知ってしまったからには、おそらく多かれ少なかれ、このような大嘘つきを野放しにしてはおけない。 「許せん、生かしておけぬ」という思いを一瞬にしろ、思わない人は、おそらくおるまい。 この思いは、『走れメロス』が抱いた暴虐の王に対して思った義憤、公憤ともいうべきもので、このような怒りをいだくのは、その思いを抱く人には、正義とか、公正さとかへの従順さという「良心」がある証左だと、私は思っている。 むろん、その「思い」は、理性の力で、止揚克服されるのではあるが、決してその思いは、邪念に起源するものではない。 メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。(中略) 聞いて、メロスは激怒した。「呆れた王だ。生かして置けぬ。」