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個人的健忘録 from 2009

個人的健忘録 from 2009

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2010.02.21
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CUIに触れたことが無く、GUIな環境をずっと使っている人にとっては、CUIは時代遅れな、扱いにくい代物であるように感じているのではないでしょうか。
GUI世代である私自身、CUIに始めて出会った頃は「CUIとは何ぞや?ふむふむ。文字ばっかりで使えねぇな。」なんて思っておりました。

これは確かに事実を含んでいると思います。

マウスを操作してPCを扱えるというのは確かに便利で、一度もPCに触れたことの無い人にコマンドを1から説明するよりは、グラフィカルなデスクトップでの操作法を説明したほうがずっと楽ですし、教わる方もいきなりコマンドを覚えさせられるよりは、マウスでの操作法の方が直感的で理解しやすく、PCを自分で扱えるまでの時間はずっと短くなります。

操作面においてはCUIはGUIには太刀打ちできません。
だからこそPCがここまで普及したとも言えると思います。

(普及価格帯のPCでGUIが実用的になりはじめた1995年あたり(Win95)からPCの普及率が急激に上がり始めます。
1993年あたりまでは10%前後でほとんど変化が無かったのに対し、1995年頃から急激に上昇。2002年には7割越え。)
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/6200.html
http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/blog/node/2406




しかし、コンピュータの世界は広大で、CUIは現在においても現役なのであります。
スパコン、ネットワーク関連、開発の世界、etc・・・。
つまり一般人の目には触れていないだけの話で、CUIは幅広く活用されています。
(Linuxの存在によって、一般人でもCUIに触れる機会が再び出てきたとは思います。)

これはGUIのデメリットと関係があると思います。

まずデメリットその1として、GUIのソフトウェア開発には時間や手間がかかる、リソースを消費する、ということです。
ちょっとしたプログラムを作るのであればCUIは手軽です。「1+1」の計算をするのにGUIで開発する必要はありません。そして開発の世界ではいくらでもそういったことがありえます。
GUIにした時のメリットがコストに見合うだけものがあると判断されれば、プログラムのGUI化が検討されたりします。
まぁ、この点は開発側の視点になりますね。



その2はGUIなプログラムは基本的に流用性が利かないということです。
WindowsのIEやOutlookなどのアプリケーションはWindowsのGUIに合わせて作られたプログラムです。
LinuxやMacなどの他のOSには流用できません。
(FirefoxなどのクロスプラットフォームなGUIプログラムも存在していますが、そういったものは一部です。)

Linux同士の世界でも起こり得ます。
KDEアプリケーションはGNOME環境では動かせませんし、逆にGNOMEのアプリケーションはKDE環境では動かせません。
Amarokを使いたいと思ってもGNOME環境では利用できないわけです。

なんらかの理由で自分のPC以外のコンピュータを使うといったケースや、新しいデストリビューションを試すといった事は多々あると思います。
使い方を熟知しているパッケージ(アプリケーション)がそのデスクトップ環境で使えなければ、そのパッケージの利用は諦めるしかありません。

CUIなプログラムの場合はこの点が異なります。
同じ系列のOSであれば動く可能性がGUIとは比較にならないほど高いです。
また技術力のある人であれば、プログラムソースを拝借して自分のシステム用に作り直すこともGUIと比べて容易になります。
(プログラムの改変等はライセンス上で許されていなければ当然違法です。もしやるのであれば、ライセンス上で許されているものを利用してください。)



その3はシステムトラブル時はCUIに比べて、GUIは弱いという点。
システムトラブルが起きた時にGUIが起動しないということはままあることですが、システムメンテをGUIに依存している場合は手の出しようがなくなります。
GUI環境を動かさないと、システムのメンテナンスができないというのは逆にデメリットなわけです。
またGUI環境が動かせない、はじめから存在しないという世界も存在します。
CUIの経験があれば、そういった世界でも経験を活用できるというメリットがあるわけです。





とまぁ、長々と書きましたが、普通のPCを普通に使う上では、CUIで使う必要は無いと思います。
(工学系や理系の学生、プログラマ、パワーユーザ、ハッカーを目指す人なら別ですが。)

このご時世、ウェブサイトの閲覧を、文字だけの世界のCUIで行うのは非効率ですし、動画の視聴や画像編集などはGUI環境が動いていなければそもそも不可能です。

CUIが本領を発揮し出すのはシステム管理やシステムトラブル対応、ネットワーク関連、または開発の世界においてではないでしょうか。

CUIの世界は、PCをただ使うだけでは満足できない、さらに一歩踏み込んだ使い方を望む人向けの世界と言えるでしょう。


えー、オチはとくにないです。




GUIとCUIの違いと意義
 http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~hirai/text/cui.html

GUI と CUI の比較
 http://www.not-enough.org/abe/manual/comm/gui-cui.html





CUI関連
vi エディタ (Linux共通)
Jigdoでダウンロード













AX





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Last updated  2010.05.21 03:01:06
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