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カテゴリ:不思議の国のアリスとニセアリス
ニセアリスはミルキーを連れて行く約束をしてしまいましたし、ミルキーの方もアリス達を気に入っているようなので、ジョセフさんの言うとおりアリスはミルキーを正式に連れて行く事にしました。
ミルキー 「わーーーーーーーーい!わーーーーーーーーい!」 ジョセフ 「良かったね。ミルキー」 ミルキー 「ミルキータン、ご機嫌ですぅ!」 ニセアリスがガクッとしました。 長居をしてもジョセフさんの仕事の邪魔ですので、アリス達は工房を後にする事にしました。ジョセフさんが入り口まで皆を見送ってくれました。 ジョセフ 「また何か用があったら、いつでもおっしゃってください。」 アリスは本当は女王様の事を聞きたかったのだけれど、それは33階のジョセフさんに「職業上の秘密」と言われていたので、ここでは聞きませんでした。やはり女王様のいる場所は自分で探すしかありません。ジョセフさんは優しそうな笑顔で手を振ってくれました。本当に良い感じの人でした。 『ジョセフ工房』を後にして、2人と1匹はまたコースに戻りました。 突然ニセアリスがキョロキョロと辺りを見回して、 「おい!”呪いのワラ人形”がいない。ジョセフさんの所に置き忘れてきたんだ!」と言いました。 お人形のミルキーの姿が見えません。 ウサギさんが「あ、!しまった!連れてこなくちゃ!」と言うと、 ニセアリスは、「いやあ、取りに行きたいのは山々だが、ヤツはあそこで暮らすのが幸せなんだよ。 我々のハードな冒険にはとうていついて来れないし、第一ヤツには向かない。無理に取りに行く事は無い」と言いました。 そして、「うっしししししし……」と小声で笑いました。 アリス 「あの、ミルキーさんなら……」 アリスが自分の髪の毛を指差すと、長いストレートヘアーの中からミルキーがヒョコと顔を出しました。 アリス 「さっきから、ここにいますけど……」 ミルキーは、どうもアリスの髪の毛の中が居心地が良いような感じでした。 ミルキー 「ミルキータン、こう見えても”冒険”も得意ですよ!テーブルトークゲームでは、いつも勇者のキャラを引き受けています!」 ニセアリスは急に、ブスーーーーとほっぺたを膨らまして、不機嫌そうな顔になりました。 ニセアリス「…………………………”冒険”の意味が少し違う」 この世界にもそう言った”ゲーム”があるのでしょうか? 通路にある”マス目”がスゴロクゲームと似ているので、やはりいろんな”ゲーム”が存在しているのでしょうね。 第9話 完 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.12.13 05:13:58
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