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テーマ:鬱病(2268)
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空の青さに包まれていると思っていた 澄み渡る空気に包まれ階段をゆっくりと上っているつもりだった ある時、空を見上げてみた そこには青い空は無かった 黒よりも黒い漆黒の闇が黒々とした光線を放っていた 僕は気が付いた 僕には影が無いことを ふと後ろを振り返る 登っていたはずの階段は闇に吸収されていた その闇は僕の足を消し始めた ノイズが聞こえる 久しぶりに包まれるこのノイズだらけの空気が僕を支配しだした 僕はその空気を知らないうちに胸いっぱいに吸い込んでしまった 声を吐き出す 出るのは黒い灰だけで音にならない ノイズが酷くなる 顎を引き下から睨み付けるように辺りを見渡す しかし僕以外の存在を確認することは出来なかった 再び空を見上げる 必死に光を探す この漆黒はどこまで続いているのか 光という光は遮断され闇にその息吹を飲み込まれている 何故僕には見えるのか 持っていた鏡に自分の顔を映し出す そこには瞳孔が開ききって真っ黒に染まった目をした人がいた 鏡を闇の中に投げ捨てる 耳を澄ましていたがノイズ以外の音は聞こえない いったい鏡はどこまで落ちていったのか 闇とノイズに包まれた僕は必死に自分に”在る”ことを言い聞かせる しかし急速にこの不条理な空気に包まれた僕には”在る”ということが認識できなかった ふと背中に違和感を感じた 振り返ると大きくそして黒光りした羽が生えていた そう、僕は堕天使 僕は気が付かなかった 世界は七色が織り成す光に包まれていると思っていた だが僕はしっかりと闇の世界に落ちていた ゆっくりと登っているつもりが いつの間にか闇の底へと歩みを進めていた 闇に包まれノイズに囲まれ僕は自分自身の存在を忘れる 闇を好みノイズに癒されそして僕は光の世界から脱却する お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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