160827 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

青い空の下で

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Freepage List

Category

Favorite Blog

国民年金 New! はんらさん

息子と共に・・・ minmin4649さん
温故知新 pmsさん
のんびりいこう きんぱら@さん
3兄弟ママのびっく… munmunchiさん
高機能自閉症児くり… えみえみ3210さん
四つ葉のクローバー ポンチョ♪さん
広汎性発達障害と診… たまごおうじくんさん

Comments

コメントに書き込みはありません。
2006/04/05
XML

けやきの郷理事長(日本自閉症協会副会長)須田初枝さんのお話を聞いてきた。

須田さんは現在80才、日本の自閉症児を社会的に(家庭の中だけではなくという意味で)支えてきた親の第一世代ともいうべき方だろう。息子さんはIQ30以下という最重度自閉症であり、現在けやきの郷が運営するグループホームに住み、やまびこ製作所で働く日々だという。

そのやまびこ製作所の様子を記録したビデオを見せて頂いた。そのきびきびした働きぶりに驚く。息子の特殊級の様子を見ていても思うことなのだけれど、障害児でも体操などで決められたプログラムをこなしているときにはその他の子とあまり、変わりなく見えることがある。休み時間などになると身体を揺らしたり、視線がふらふらしたりと、特徴が現れるのだ。しかし、ここの方達はそのギャップがさらに大きいとでもいうか、作業所へ行く様子(グループホームから歩いて通う)を見ると自閉症者の特徴が顕著なのに、作業中は自閉症に慣れてきた目で見ても、これが自閉症の人?というか重度の知的障害者なのか、と思うような動き方を見せている。(ここの方達は最重度から中度自閉症)

パレットというとお分かりだろうか。コンテナ輸送でフォークリフトで持ち上げるときに使用する風呂場のすのこのようなもので、これがこの製作所のメインの製品になっているのだが、作業は釘打ちのエアガンや裁断のためのチェーンソーが回るかなり危険とも思える作業だ。それらの器具を操り、リズミカルに作業を進めていく彼らの動きは無駄がなく、視線も手元から外れない。事故の発生は過去十数年において2件の極めて軽微な怪我だけだそうで、むしろジョブコーチの職員の方が怪我をすることが多いと言う。

しかし、何が驚いたといっても、驚いたのは2人一組になってあ・うんの呼吸で仕事をしますとうかがったときだ。釘打ちの作業は交互に行うのだが、当然、人によってスピードが違う。上手な人がリードして、遅い人のリズムに合わせて作業を進める。ペアはその日の都合でよく変る。そんなことが???

これがどれほどすごいことか自閉症に慣れていない方には分かっていただけないだろうけれど、自閉症というのはコミュニケーションの障害なのだから、あ・うんの呼吸で動くし自閉症児では矛盾を起こしてしまう。

いくら24時間生活をともにしている仲間の間のこととはいっても、生まれたときから一つ屋根の下にいる家族とでもコミュニケーションが困難なのが自閉症というものだ。

私の驚きが間違いではない証拠に太田ステージで有名な太田先生がここを見学した際に、
「どうして、こんなことができるようになったんですか!?」との問を発したそうだ。
「どうしてでしょう?私達は実践家ですから、説明は付けられません。それは先生のお仕事でしょう。是非、研究して発表してください。」と言われて(頭を抱えて?)お帰りになったとか。

須田理事長の息子さんは48才。作業所でもらう給料で生活をまかない、親の仕送りは元より障害者年金にも手を付けず、受給額が2000万円を超えて、過去の高金利もあったから総額は倍以上になっていると言う。

規則正しい肉体労働で身体は健康であり、家では掃除、洗濯を各自が行い、余った時間はそれぞれの余暇(テレビを見たり、お気に入りの本を朗読したり、ぬいぐるみと遊んだり)を過ごし、年に何度かはイベントとして、スキー教室やディズニーランドに行く。

自閉症の診断さえもままならず、療育という言葉はおろか障害者級にも入れず子供時代を過ごして来たIQ30にも満たないという人がこういう生活が送れるようになった、それはほとんどが親の力だった。この先、やらなければならないことを思うと重さに押しつぶされそうになるけれど、もしかしたら自分が期待した以上のものが手に入るかもしれない。


須田理事長によれば現在日本の施設で成功しているのはほとんどお母さんが起こしたところで、何故かお父さんが作った施設はなくなってしまったそうです。それは違うの世代のお話ですよね。頑張れ!21世紀のお父さん達!








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006/04/05 11:06:08 AM
[学校、病院,障害児をとりまく制度] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.