2024年5月の読書まとめ
『宴のあと』三島由紀夫再読。この小説のモデルは誰某彷彿させるだとか、政治や選挙にはお金がかかるを、描くところもうまいが、一人の熟女「かづ」の恋ゆくえが、生き生きと描かれているのがさすがだ。もう恋は卒業したと思ったのに、なぜ、元外相という外交官肌、野口と結婚したか。「これで身寄りのない私が、立派な野口家のお墓に入れる」とつぶやく「かづ」そしてなぜ、「お墓なんてどうでもいい」と現代の女性を彷彿させるような別れが来たか。そのストーリー展開の端正だげど現実的、流れるような文章が味わい深い。三島由紀夫さんは女性のみかた!?『闇先案内人』大沢在昌『室町無頼』垣根涼介変化に富んでいるが、さらさらっと読んでしまう。