敗戦は惨めなものであり,決して美談ではない
サッカーのワールドカップ日本のナショナルチームはベルギーと戦い2-3で敗れました。結局,ベスト8の夢は叶いませんでした。その報道を見ていると,ものすごく違和感を感じます。ピッチに立つ選手たちは一生懸命頑張ったのはわかります。最後の最後で大逆転された悔しさもわかります。でも,負けは負けであり,美談ではありません。試合内容はたしかに素晴らしいものでした。ですが,2点先制したあとに,3点を取り返されて逆転負けするなど,美談どころか惨めではありませんか?惨めで悔しい試合だったのではないですか。個々の選手たちは素晴らしいプレイをしました。しかし,結果として逆転負けをしてしまうことなど,褒められたものではないと思います。スポーツは結果がすべて。それ以外の何者でもありません。特にサッカーは戦術のスポーツです。戦国大名のごとく,相手の裏をかき,生き延びるためには汚いことだってする。そんなスポーツではないのでしょうか。ポーランド戦のときのようにときには「負けて勝つ」ことだって必要です。正々堂々と戦って美しく勝てるのが一番ですが,美しい負けというのはないと思います。どうしてマスコミは,美談に仕立てたがるのかなあ。日本人はこういうのが好きだよね。ワールドカップには次世代のアンダーの選手たちを連れて行っているそうです。その若い選手たちがこの先輩たちの戦い振りを見て,何かを感じてくれていたらと思います。勝つためには手段を選ばないことも必要であることも,学んでくれていたらいいなと思います。ただ闇雲に突っ走って相手の罠に陥るようなことにならないよう,戦術を組立てられたらいいな。ロシアW杯 サムライブルーの奇跡 2018年 7/15号 [雑誌]