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2005.05.26
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カテゴリ:Editor's Life


 私のデスクに、かなり大部の郵便物が届きました。一目見て、これは原稿だな ~ とは察しがついたのですが、差出人の名前に記憶がなくて、これは持込原稿かなと思いました。そして、中を開いて同封されていた手紙を読んで驚きました。それは、数年前に定年で退職した私の先輩の編集者に宛てたもので、しかもそこには、その昔に一度断られた原稿を書き直してみた、というような主旨のことが書かれていたのです。

 一体どういう内容なのかと、目次と序文、そして本文にざっと目を通してみてわかりました。原稿が良い悪いという以前に、その内容自体が、私たちのところで手掛けている分野とは全くと言っていいほど異なっていたのです。おそらくそれで、先輩の編集者も断ったのでしょう。でも、この方は、断られたのは自分の原稿に非があるためで、書き直せばチャンスがあると誤解をしていたようで・・・。

 大手の総合出版社を除くと、大抵の出版社は、ある分野に特化して (ある分野には強い) 、といった感じにその出版社のカラーというものがあります。そのため、そうした出版社に全く異分野の原稿が送られてくると、編集部としても大いに困ってしまいます。ただ本にするだけでしたら、もちろん可能なのですが、その分野を手掛けたことがありませんから、例え本ができたとしても、書店にどうやって売り込んでいけばよいのかもわかりませんし、広告の仕方だって悩んでしまいます。とにかく、売るノウハウがありませんから。

 毎日山のように新刊が発売される昨今では、本を出してただ書店に並べるだけでは思うようには売れません。広告の仕方、そして売り方がとても重要になってきていて、だからこそ、ノウハウを持っていることが強みとなります。出版社がそれぞれ得意な分野を持っているというのは、こうした理由があってのことで、そのために、それ以外の分野の原稿が届くと、正直言って困ってしまいます。そして結局は、自社のブランド力と秤にかけて判断するというケースが多いのではないかと思います。

 この方の原稿も、おそらくお返しすることになるかと思いますが、先輩がこの方にお送りしたであろう手紙の内容も気になるところです。もしかしたら、誤解を与えるような内容になっていたのかもしれませんし。それにしても、その昔って、一体いつ頃の話なの? って気になるのですが・・・。






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Last updated  2005.05.26 00:38:10
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