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イチロー選手が、マリナーズからヤンキースに移籍した。
そのニュースを聞いて、2年前、10年連続200本安打記録を決めたときのイチロー選手の姿を思い出す。 「ヒット1本を打っても、飛び上がりたいほど嬉しいんです」 そう言ったイチローが、まったく喜ぶ様子を見せず、厳しい表情のまま一塁ベースにいた。程なくして、チームメイトが祝福に駆けつけて、ようやく、寛いだ顔を見せてくれて、テレビのこちら側もほっとした。 後でわかったことには、低迷続きのチームに反して、一人、大記録をコツコツと積み上げるイチローを利己的とバッシングする記事が、内外からシアトルのメディアに出たことがあり、そのために、10年連続200安打記録を打ち立てても、喜んでいいのかわからず、チームメイトに促されて、ようやく喜んでいいのだとわかったとイチローはいう。 それにもかかわらず、移籍の話が持ちあがってもイチローは、マリナーズに在籍し続けた。海を渡ってきた自分を、最初から応援してくれたシアトルの人々のために。 あれから2年、去年、200安打記録が途絶えて、「肩の荷物がおりた」と言ったイチローだけれど、今日、電撃移籍を決めた心中は察するにあまりある。 けれど、ファンはわかっていた。同じようにマリナーズからヤンキースに移籍したロドリゲスには、セーフコフィールドのマリナーズファンはブーイングだけれど、ヤンキースの背番号31を新しく身につけたイチローがバッターボックスに立つと、スタンディングオベーションで迎えた。そんな声に、きっちり初打席でセンター前ヒットで応えるのだ、この人は。 3.11以降、感覚が麻痺し、天秤座の土星の試練にがっつり呑み込まれた身には、この場面は、本当に感動的で救いになった。 メディアが何と言おうと、野球が大好きな人は、ちゃんとわかってる。どんな状況でも、きちんと見てる人は見てる。 どうしようもないときは、目の前にあることを一生懸命やればいいんだ。それでいい。 おそれ多くも同じ天秤座の大スターが、海の向こうで、そっと教えてくれた、そんな気がした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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