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この世の中は素晴らしい。お釈迦様の言うように、人生はなんと甘美なものだろう。たとえ、どんな苦境に立たされても、父なる太陽は、母なる大地は、自分を等身大で受け止め、信じることさえ放棄しなければ、必ず、道を開いてくれる。絶対ということのがないこの現実のなかで、この自然の営みは、拙い私に対して、絶対の信頼をもたらしてくれる。
ただし、戦争と暴力と人の口さえなければ。 この3つがなければ、どれほどこの世の中は平和だろうか。 戦争は破壊しかもたらさない。暴力は憎しみを人の心にもらたす。そして、人を悪し様に言う口は、怒りと絶望を生む。 なぜ、ミサイルによって手を失う少女がいるのか。なぜ、10才にも満たない子供が15階の高層マンションから投げ出されなければならないのか。なぜ、中傷によって自殺に追い込まれる方々がいるのか。 PTSDという病気によって、このようなニュースをまともに見ることはほとんどできない私であるが、情報化が進んだ現代ではイヤでも目をそむけることは不可能に近い。 理由は何なのだろう。手前勝手な正義のため、一瞬の快楽や衝動のため、自己保身や嫉妬のため、色々とあるのだろうが、私には理解ができない。どうしたって無理だ。なぜなら、それでも私は人間が好きだから。人間は良い生き物だと信じているから。 統べては相対的なもの。闇があるからこそ光りがある。悪があるかこそ善がある。だからこそ、偉大な人には尊敬の念を抱かずにはいられないし、弱者や動物を虐待する人を憎まずにはいられない。 先日、占いの原稿書きの仕事でクレームをつけられたことがあった。 担当者はこう言った。 「健康運の幸運度が80%で、本文中に循環器系の病気に注意とあるのは矛盾してないかと、編集部内で声が上がっているんですけど」と。 占いをよくを知らない人にとっては、当然の疑問だと思ったし、太陽が自分の星座に入れば生命力は高まるが、強いて注意を促すなら、太陽は心臓を支配するので、循環器系に注意としたのだ、でもそれを表現するにはあまりにもスペースが限られているので、、、と丁寧にわかりやすく説明することができる。もちろん、火星や土星の働きも重視する。 しかし、私は最後の「編集部内で~」という言葉に怒りを感じた。 こういう、人の口を借りてモノを言う人間が私は大嫌いだ。もし、仮に周囲からそんな声が上がっても、自分もそうだと思わなければ人はそんなことは言わないものだ。特に、他人に対して文句をつける際に、誰々がこう言っていた、というタイプの人間は総じて臆病による卑怯な行為をしやすいものだし、ことさらに自分の不幸や苦労を強調して言うことが多い。 私は、表面的には飄々として楽をして生きているように見えるためなのか、出会いがしらに「わたしは、ずっと苦労して悩んで生きてきました」と、感情的に敵意むきだしで涙すらたたえて言われることすらある。 で?、という感じである。苦労は自分のためにすることだ。何よりも自分を向上させるために。悪いことではないはずだ。しかも私は、彼らに苦労をしてほしいなどと要求したこも頼んだこともない。わけがわからない。 私自身、人のいう苦労ならイヤというほどしてきたように思う。肉親による暴力によってPTSDになり、三大欲求をなくしてから何十年たつだろう。睡眠薬を毎日4錠飲み、白いご飯を見ると自然に泣けてくる。もちろん、結婚をして子供を生もうなどという大それた野心をもったことなど一度もない。 右の首筋と肩は常に痛み、それを診察した医師は「事故にあったか、激しいスポーツで無理をしたとかの経験はありませんか」と私に問うた。 そんなことはありはしなかった。だた一つ、暴力以外には。そう言われた瞬間、目が潤んで体が震えた。その様子を見た医師は、「もしDVなどがあるなら、、、」と言ったが、その先は言われなくともわかった。とっさに「いいえ」と言った私を看護士の方は、そっと私の肩に手を置いて診察室から出してくれた。 こんなこと、誰が直接人に言うものだろうか。たとえ、「私は苦労してきました」などという具体性を欠いた表現であっても、よく知りもしない人に言うなど私には想像すらつかない。 戦争は破壊しか生み出さない。が、しかし、強い生きる意志をもてば、廃虚のなかから、圧倒的な自由をもって立ち上がることができる。暴力は、人の心と体を蝕む。しかし、勇気があれば、それを克服し、少々のことでは倒れない強靱な魂をもたらす。いわれなき中傷や非難を受けたなら、沈黙という美徳を身につけることが可能になる。 言葉は風の星座に支配される。天秤座に生まれた私は、同じく風の星座の双子座や水瓶座の言葉には知恵や力を授けられることが多い。 ミャンマー(ビルマというべきか)のアウサウン・スー・チー女史の言葉を思い出す。双子座の星のもとに生まれたこの方は、何年にも及ぶ不当な監禁生活からやっと解放された際、自分を支援し、いきりたつ人々にこう言った。 「憎しみをもたないで、あなたがたには勇気があるでしょう」と。 双子座の片方の顔は人間の顔。そして、もう片方は神の顔と言われる。きちんと束ねた髪に花々をあしらった姿で、そう力強く言った美しくか弱い姿に神の顔を見るのは私だけではないだろう。 そんな素晴らしい方の足下にも及ばない私は、腐った気分の日に聴く曲は決まっている。アセンダントが天才の星・水瓶座の椎名林檎嬢の「不幸自慢」だ。難解とされる、このアーティストの詩であるが、最後の部分は端的に今の私の気分を代弁してくれる。 ファックオフ、死ね、と。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 4, 2006 07:44:42 AM
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