カテゴリ:音楽
ドイツから帰ってきたその日から、ボローニャ歌劇場の公演に馳せ参じ、昨日無事に?3公演を聴きおえた。明日からはメト。日本はつくづくオペラ消費大国である。
で、今回のボローニャの公演で喧伝されていた、「ポスト三大テノール」の聴き比べ。 トップは文句なし、ファン・ディエゴ・フローレス!とにかくこんなに才能があり、なおかつ安定しているテノールに出会ったことがない!改めて実感してしまった。 素質のいい歌手はいっぱいいる。今回の後の2人、アラーニャとクーラだって、素質は恵まれていると思う。調子がよければ、堪能させてくれる。 だが今回、私の聴いた時はアラーニャは残念ながら不調だった(他の回を聴いて、よかったといっていたひともいたから、こちらが不運だったのかもしれないが)。クーラは好調だったけれど、しかしフローレスのような安定感はない。 そう、フローレスの強みは、特異な才能(輝かしい高音!)に加えて抜群の安定感。彼を5,6回は聴いていると思うが、裏切られたことがない。 さらに、初めの一声で、フローレスだと分かる声。この個性こそ、素晴らしい歌手の必須条件だと思うが、それを常に満足の行く状態で届けられる歌手は希少価値。フローレスこそ、その希少な歌手の一人だと思う。 今回の3演目、満席だったのが、そのフローレスが出た「連隊の娘」。マイナーな作品なのに大入りだったのは、ひとえにフローレスが聴きたい、という理由のよう。会場には、ふだんそうひんぱんにはオペラに行かないだろう、比較的若くておしゃれな女性が目立った。話題のフローレスだからオペラに来たということらしい。ひさびさに、オペラファンの枠組みを越えて一般人にもアピールする?歌手の出現である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
June 16, 2006 11:20:07 PM
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