「女」VS 「メス」
その2 「女」VS「メス」
ドミニカ共和国に来て「えっ?!」と驚くスペイン語はたくさんあったけど、来てすぐに最も驚いた言葉・・・hembra
Hembraを辞書で調べると・・
1 (動物の)雌
2 女性 婦人 女の子
と書いてあります。当然のことながら辞書の上位に書いてある方が一般性が強
いわけです。メキシコではhembraはずばり「メス」の意味しかありません。
いくら辞書の2番目に女性という意味がのっていても使わないのです、この意味では。
なので、ドミニカ共和国に来て、ある女性と話していたとき「お子さんは?」と私が聞いたとき。
彼女が「Tengo una hembra.=
メスが一匹!」と答えたときはそりゃぁ、もう、びっくりしたわけです。
もしや、これは
ブラックジョークの一種?とさえ思えてしまい、つっこみどころなのかどうかわからなかったので、ノーコメントにしておきました。
その後もある人と話している時のこと。彼は私にある女性を紹介しようとしていたのですが、その時「Esta hembra es・・・」って言ったのですよ!
つまりは「こちらのメスは・・・」って私には聞こえたわけです。
これもかなりひいたのですが、ドミニカ共和国では女性=mujerじゃなくて、 hembraなのね・・と理解しました。
でも、私の耳には「メス」としか入ってきませんが。今でも。
この話をメキシコに帰ったときに相方にすると「メキシコで女の人にhembraなんて言ったらひっぱたかれるよ」とのこと。だよね~・・と納得。
しかし、ドミニカ人にこのメキシコ的解釈(?)を説明するとドミニカ共和国ではmujerの方が品がなく、hembraの方がお上品な言い方らしい。
おまけにそのドミニカ人いわく「聖書にもmujer じゃなくてhembraって書いてある」そうです。恥ずかしながらスペイン語で聖書を熟読したことのない私には真相はわからないまま。
ちなみに男性のことはvarónと言います。
さて。
話は少しそれるけど、他にも「女性」「男性」で驚いたこと。
それはトイレの表示。普通女性用はdamasで男性用が caballerosなのですが、
ドミニカ共和国でたまに見かけるのがellas(彼女たち)と ellos(彼ら)。もちろん意味はわかりやすいけど、こういう表現はメキシコにはないと思う。
あと、!と思ったのがpollasと pollos
Polloは鶏肉のことなので男性を指すのはおかしい、雄鶏ならgalloになるはず・・と思った私。調べてみると「ボンボン」と言う意味もあるらしい。なので男なわけですね。でも、pollaも雌鳥ならgallinaじゃないの?と思ったのでこちらも調べてみると「若いメス鶏」って言う意味もあるらしい・・・・。あと俗語的には「若い女」なんだそう・・・。
すごい。トイレの表示にここまで考えて(?)いるなんて。
でも、下品だ。どう考えても。
どうしてドミニカスペイン語は下品なのか・・と言うのも考えてみた。
これはまた機会を改めて。