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晴走雨読

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October 31, 2006
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カテゴリ:つれづれ・・・





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とあるデパートの屋上。

だだっ広いトップルーフの隅にコカコーラのベンチ。

髪を結った女の子が暖かい日差しの中で本を読んでいる。



この屋上にはペットショップがある。

売っているのは小鳥や熱帯魚が中心。

以前は犬や猫も扱っていたようだが今その姿は無い。

そこで働く二人のおじさん。

どちらもとうに50才の誕生日は終えてしまっているように思える。



ここは渋谷のど真ん中。

一体・・・

この店で九官鳥を飼う人が年に何人いるのだろうか。

この店から運よく山手線に乗れるエンジェルフィッシュが何匹いるのだろうか。



レジの奥でしきにりノートに何かを書き込むおじさんと、

水槽の掃除や餌やりを淡々とこなすもう一人のおじさん。

ここで働く長いの年月の中で、

彼らは学習した。

ここでは何も期待をしてはいけないと。


何故なら今やここは屋上へ抜けるためのただの通路だから。

人気のない屋上のための・・・



時間が少し溶けだしているようなこの空間で

彼らの横顔はそう物語っているように感じられた。






そしてこのある悟りを開いたであろう二人が働くそのひとつ下の階では、

世界の高級ブランドによる異次元の空間が広がっているのである・・・








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Last updated  November 1, 2006 10:58:05 AM
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