最近、というか今までずっと魚が釣れなさすぎ(^^;)なので、釣り入門本を購入しました。
思い直してみると、僕が釣り竿を初めて握ってから30年くらいにはなると思いますが、いわゆる『釣り入門』という本を買ったのは初めてかも知れません。
【魚の行動習性を利用する釣り入門】
川村軍蔵 著 講談社ブルーバックス¥880(税別)
この本は先月発売された新刊ですが、先日、当ブログ宛てにこの本の著者ご本人様から直接紹介メールが届きまして、ネットで内容を調べたら非常に面白そうだったので、早速近所の書店で購入してきました。
川村氏は、僕があまりにも魚をよ~釣らんので、あきれてと言うか、哀れんでこの本を紹介して下さったのでしょう。( ̄_ ̄i)
著者はいわゆる釣り師ではなく水産学博士で、研究分野は魚類の行動生理学と感覚生理学だそうです。
この本では、大学での研究結果をベースに科学的に魚の習性や能力を解明し、釣りの熟練者たちが長年の経験則に基づいて築いてきたセオリーの真偽を検証しています。
以下にその内容をご紹介します。
【第1章 魚を知る】
1-1 魚は釣りの仕掛けが見えるか
1-2 魚に釣り人の姿がよく見えるわけ
1-3 「魚は近視」は誤解
1-4 形状識別能力は抜群
1-5 ルアーの色を識別できる
1-6 紫外線を反射するルアー
1-7 もうひとつの光感覚器
【第2章 撒き餌を科学する】
2-1 匂いを感じる仕組み
2-2 効果の高い撒き餌とは
2-3 カツオ一本釣りの撒き餌
2-4 食べて二時間で消化する
【第3章 釣り餌を科学する】
3-1 活き餌
3-2 恐怖物質は実在するか
3-3 どの魚にも有効な釣り餌はあるか
3-4 魚が好む匂い
3-5 メジナ、クロダイは黄色を好む
【第4章 ルアーを科学する】
4-1 ルアーは魚の動きを再現できない
4-2 ルアーの動きを魚はどう感知するのか
4-3 魚を誘引するルアーの形・模様
【第5章 釣りのポイントとタイミング】
5-1 海流がつくりだす生態系
5-2 潮流の基礎知識
5-3 釣れる潮時
5-4 潮流がつくる磯のポイント
5-5 魚は人工漁礁の潮上に集まる
5-6 魚は人工漁礁に長期滞在する
5-7 海釣り公園は青、緑の塗装に
5-8 渓流で魚はどこに潜んでいるか
5-9 アユの習性を利用した友釣り
5-10 天然湖と人工湖でポイントは異なる
【第6章 釣りにくい魚と釣りやすい魚】
6-1 摂食様式でアタリが決まる
6-2 もともと釣りにくい魚は存在する
6-3 スレは一年以上持続する
6-4 釣りにくい性質は遺伝するか
6-5 釣りにくい魚を人工的につくる
6-6 スレが資源量推定を不正確にする
【第7章 釣り具と仕掛け】
7-1 釣り竿の基礎知識
7-2 証明されたC型釣り針の優秀性
7-3 釣り糸の材質的特徴
7-4 釣り糸が細ければ魚に見えにくいのか
7-5 タナのとり方
7-6 魚群探知機の仕組み
【第8章 釣り場の水環境】
8-1 釣り場の水温と魚の食い
8-2 水温の変化と魚の体温
8-3 釣り場の溶存酸素と魚の食い
8-4 水が清ければ魚が棲まないか
【第9章 釣りのルールと釣り場の保全】
9-1 漁業権と資源管理
9-2 稚魚放流は効果があるのか
9-3 幼魚を護る体長規制
9-4 リリースした魚は元気になるのか
9-5 魚をおいしく食べる
9-6 資源管理研究に貢献している釣り人たち
9-7 オオクチバスと釣り場の管理
9-8 撒き餌で問われるマナー
9-9 水難事故を防ぐ
9-10 釣りの感動を障がい者にも
どうです。なかな盛りだくさんで面白そうでしょう?
釣りの名人が書かれたような一般的な釣り入門書とは異なり、魚類の習性や能力の科学的検証といったことが中心で、投げ釣りなどの釣りジャンルごとのテクニックなどの内容はほぼ皆無ですが、魚類学の最新の学説がたくさん載っており、釣りのセオリーに対する見方が変わるかも知れません。
たまにはこのような、釣りのベテランではない魚類学者の目線から科学的に捉えた釣りへの考え方を読むのも面白いものです。
この本さえあれば僕は今年は確実に爆釣間違い無しです。この場をかりて、著者の川村軍蔵氏に御礼申し上げます。m(_ _)m (まだ早いって?^^;)