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テーマ:70年代英国音楽(238)
カテゴリ:70’S
CD時代になってからと言うもの、往年の名盤の復刻がドンドンとなされており、昔手に入らなかった幻の音源を手軽に聞けるようになりましたね。今から30年前の最初の廃盤ブームの頃と現在では、同じレコードに対する市場価格もかなりの値動きがあるようです。無論、あまり変わってないものも当然あるにはありますが。
顕著な例としては、英国のIslandレコードの類がありますね。 ニック・ドレイクとか物凄い値段になっていて近年驚いたりしています。古い話で恐縮ですが、70年代後半の頃にIslandのレコードはカタログをほぼ全て新品でまだ買うことが可能だったので、プレミアは全く付いていなかったのでした。高田馬場にあった輸入専門店が割りと品揃えが良くて、ハーベストやアイランド等をほとんどそこで買い揃えられました。今は店も無くなって随分と経ちますが。 今も昔も高いものでは、ヴァーティゴがやはりそうですね。とは言え、以前紹介したキース・ティペット・グループ等は当時も2万前後だったのが今もその程度です。CDでの再販が幾度もあるのが影響しているのでしょうか? 当時はティペット関連だとポリドールでの1stがべらぼうでオークションで6桁を付けていましたが、直後に日本盤LPが再発され、やっと手に入るようになりました。今はCDでも聴けるからいいですね。 逆に値崩れしたのは、これとほぼ同時期に同じプロデューサーによって製作されたジュリー・ドリスコールの1969。発表当時日本盤が出なかったせいもあるのか、70年代後半まで日本では余り知られていなかった作品。フールズメイトとかでカナダ盤が紹介された時は、その参加ミュージシャンの豪華さで一気に専門店で高値を付けました。一時期3万とか4万していた事もありましたね。これも日本盤LPが再発されドドンと値が一気に下がり高値で買った人を泣かせた例でしょう。今でも英国盤が安く買えるので下手にCDや日本再発を買うよりもお買い得度高いです。音はいいですよ。 他に当時個人的に安く買ったのは、アフィニティからソロ転向したリンダ・ホイルのピーシズ・オブ・ミーやティペットのブループリント(共に日本盤)がまだ安く買えたことでしょうね。最近某サイトでリンダの英オリジナルが16万超えて売れていたのには愕然としたものです。 ジャクソン・ハイツの4枚のアルバムは、最初のメンツがカリスマから出した1stは流通量が割りとあったせいか、昔も今もそこそこ安く買えますね。中身はいいですよ、大好きです。でもヴァーティゴ移籍後のチャットンらが参加した後の名盤3枚は最近高いようです。昔も入手が難しいし良い値段でしたが、最近は倍以上の2~3万以上でないと良い状態の盤は手に入らないようです。ここら辺は手に入れた人が手放さないと言うのもあるのでしょう。70年代に入手できたものが破格の値段を付けている物としてはケストレルとかも凄い値段になっていますね。わたしゃ精々3~5千円で見かけてたのが、今ややはり10万を平気で越しています。逆のパターンだとファウストの各アルバム。5万~10万した作品が、今はかなり安値で買うことが出来ますね。 情報量も少なく、ネタを交換する場も限られていた時代なので、勘違いされて伝わるケースは昔もあって、「だれだれが、このLPには参加している」の誤情報もありましたね。同名異人というのもよくあるパターンでした。クリムゾン系人物だとセッションの多いメル・コリンズは、全く同じ綴りのプロダクションの人がいて、その写真はアージェントのホールド・ユア・ヘッド・アップのジャケットで親父風風貌を確認できます。たぶんこの人の関わっただろうプロデュース作品で、マニアを悩ませる種となっている作品に、Gass/juju , Alan BownのIslandでの2作品もありますね。アラン・ボウンはジョーンジー参加前の自身のバンドですが、結構カッコイイサウンドがいいですね。個人的にはジョーンジーより好きですw Gassはピーター・グリーンの参加でブルースロックファンに馴染みのある作品ですね。 個人的にこのアルバムの情報が余り無い時期に、クリムゾンのメル・コリンズが関わった作品と勘違いして1万5千円で買った痛い記憶が(自爆) しかも売ろうとしたら知名度が無くて売れない売れない・・・。友人に紹介された池袋と目白の間の廃盤専門店にこのGassとLuther GrosvenorのUnder Open Skiesを委託で店に置いていたら、店が何の連絡も無くどこかに消えてしまい泣き寝入りとなったのも残念な思い出ですw なんだか収拾が付かない話ですが、廃盤は値段がとかく移ろいやすい物。好きで買うならともかく、くれぐれも「紙ジャケ限定だ!」とか「激レア」とかいう情報に惑わされず、じっくり時間を掛けて検討するのがいいでしょう。日本で馬鹿みたいに高騰しているのに、欧米じゃ10ポンドや10ドル前後で買えちゃう様なモノもありますからね。特にアマゾンでの業者の異常なCDの値段吊り上げは、オリジナル盤プレミア価格を超えていたりやりたい放題です。こんなので散財しちゃいけませんねw ゲイ&テリー・ウッズ関連は、今はオリジナル盤がどれも割りと良い値段ですが、70年代後半は彼らのBackWoods以外全て、ディスクユニオン等で極々普通に店頭で新品が2000円前後で売っていました。まあ当時発表されたアルバムなので当然ですがw。バックウッズは当時既に入手が難しく1万から2万で取引されていましたが、今も専門店で2万前後でしょうか?後発アルバムが同じ様に値段を上げてきているものには、キース・ティペットのOvary Lodgeがありますね。ちょいと前にも紹介しましたが、1973年のRCA盤が30年前に市場に登場した時、余りの入手困難さに5万ほどまで一時期高騰しました。76年発売の別メンバーによるOgun盤は当然当時は輸入盤店で普通に新商品で売っていましたから3千円程度でしたね。今はRCA盤が1万5千程度で落ち着いて、それにOgun盤が1万程度と追いつく様な値をつけている店もありますが、日本に入っている量から言ったら、Ogun盤の方が圧倒的に多いはずです。まあ、値段を付ける側が良く知らないのかもしれませんが、RCA盤の流通量は少なかったので安く買えるのはラッキーですねw でもいい加減な業者がこれのCD再発盤を1万とかで売っていたら止めといた方がいいですね。そんな値段出すならオリジナルをオススメします。それにOgun盤は以前も書いたようにディスクユニオンで再発CDが手に入ります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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