1960年代、多くのバンドが雨後のタケノコの様に生まれては消えていったが、その中にはレコード会社やプロダクションの企画先行で、後からバンドをくっつける形のモノも多かった。
代表的なものとしては、ザ・モンキーズ(アメリカ側からビートルズに対抗する企画)や同じプロデューサーによるアーチーズなどがある。以前取り上げたバンドでは、デビュー直前のディープパープル勢が関わったフラワーポットメンもそうだし、その流れのエジソンライトハウスもまさにそのものだった。ハスケルのいたフルール・デュリーも、いくつもの変名で企画モノレコードをリリースしている。
60年代半ばにダンヒルレコードの企画としてP・J・スローンが制作した曲を「グラスルーツ」と言う架空のバンドとして出したレコードが、地元でちょろっと話題になった。スローンはバンドとして巡業を望んだが、レコード会社は製作を重要視して許可をせず、代わりに無名の新人バンドをグラスルーツとして活動させたのであった。
紆余曲折、人員の入れ替わりやら色々あった後、世界的に「今日を生きよう」がヒット。70年代半ばまで活動を続けた。
70年代の後期グラスルーツと言うとモダンでスマートなナンバーもある。ご紹介するのは、72年に日本でもシングルが出た彼らのカッコイイ1曲 RUNWAY
The Grass Roots-The Runway
久しぶりに聴くと、いかにも70年代前半のサウンドプロダクションがワクワクさせてくれます。