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日々是徒然

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思緒里

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2007.06.03
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カテゴリ:カテゴリ未分類


とりあえず喪服も化粧道具も靴も一切合財バッグに詰め込んで、どしゃぶりの中、朝
5時半過ぎに家を出て、タクシーで八重洲口に向かう。早朝の車内はガラガラで1車
両貸切状態だったので新幹線なかで支度していたら、黒のストッキングがないことに
気がつく。思わず車内販売のお姉さんに「すみません、黒のストッキングありません
か?」と訊ねる。

突飛な質問に驚きもせず、30度のお辞儀をしながら「申し訳ございません、本日はあ
いにく販売しておりません」。さすがマニュアルどおりの回答だが、じゃあ「本日
は」って、いつもは売っているのかと喧嘩を売りたくなったが、朝っぱらから大人気
ないので「じゃあ」っと、ビールとほやの燻製を買う。寝ていないのでビール1本で
爆睡だった。

8時半過ぎに駅に着きタクシーで父の本家に向かう。途中、コンビ二で止めてもら
い、ストッキングゲット! 久々に履くヒールの高い黒のパンプスが歩きにくい。



敷地700坪はありそうな典型的な農家の佇まいを残す父の実家は、門の正面に母屋、
右側に作業小屋、左に離れのように納屋があり、前庭は見事に剪定された黒松や寒椿
の木々で埋め尽くされている。

子どもの頃は、良く厩があった裏庭で遊んだものだけど、小川が流れ、井戸があった
裏庭は現在はすべて、ささやかな畑になっているという。昔は、土間に囲炉裏もあっ
た母屋もとっくに建て替えられていた。



田舎の在郷に行けば行くほど、古い慣習が残っていて、しきたりやマナーにうるさい
ものだけど、今はご近所の手伝いもなく、本当に親類縁者だけを招待する古法事だと
いう。台所では見知った従姉妹が数人、エプロン姿で立ち働いていた。でも白でも割
烹着でもなく、ホッとする。



お手伝いといっても、次々訪れる訪問客にお茶を出すぐらいで、とりあえず仏間を中
心に、ふすまをすべて取り払って30畳ほどになった広間に座布団を並べたりしてい
た。

どうらや年下のまた従兄弟の次に私が若いらしく、訪れるのはほとんど50~70代。向
こうは私を知っていても、私は誰も認識できない。とりあえず「長らくご無沙汰いた
しております」と三つ指ついて笑顔で乗り切る。ああ、正座も久しぶり。



訪問客が雑談しているうちに、菩提寺の住職登場。白い絽の襦袢のうえに紗の着流し
で表れ、仏間でおもむろに袈裟に着替える。うわー坊主の着替え! なんかちゃんと
ルールがあるのか、不思議な着替え方だった。夏物の袈裟って、ほとんど紗でできて
きて涼しそうだ。欲しい(笑)。

真新しい卒塔婆を仏壇の左右に立て、法要開始。数珠数珠! 般若心経! 皆で般若
心経を唱え、その後なんたらの教えを聞かされ、香箱が回されてくる。その間40分正
座しっぱなし。

事前に座圧分散の方法を聞いていたおかげで、足も痺れず無事法要終了。次はマイク
ロバスを仕立て、菩提寺の墓所に線香を上げに行く。これまた駐車場から墓地までが
長く、つま先が既に悲鳴を上げている。

そしてホテルで会食。ここでやっと席次表と、施主である本家の叔父が書いたとい
う、今回法要した先祖の由来がかかれた冊子をもらう。きたきた。田舎によくいる、
ご先祖様探し&郷土史家きどり。

父の実家は昔は庄屋で、戦後の農地改革でも土地を奪われることなく(奪う価値のな
いほどの田舎にあったかららしい)、地域の豪農だったらしいが、その後新幹線が
通ったりバイパスが通ったりして、国や県からの土地の買い上げで財を成し、従兄弟
の代からは農業をやめ、何万坪かある土地はすべて整地して工業団地や巨大ショッピ
ングセンターや企業の倉庫として貸し出しているらしい。

土地を管理するためだけに会社を作っているらしいが、これがつまり、相続による土
地分割を防ぐ手段。ナルホド。会社帰属の土地だったら、親が死んでも兄弟姉妹が
「遺産分割!」と言う権利はなくなる。永遠に惣領息子だけが土地を引き継ぐ権利を
有するわけだ。まだまだ土地神話の残る田舎らしい発想だ。



今回の古法事は、曾祖母の50回忌、祖父の33回忌、祖母と叔父の妻の17回忌をまとめ
てやっているので、この4人のゆかりの人が出席している。これは席次表をみてわ
かったことだけど、もうその縁の薄さといったら!

叔父から見て、祖母弟の孫、祖母弟の子の妻、父の妹の孫の夫、母の弟の長女の子、
とか、私からみたら軽く4代は前のつながりで呼ばれた人たちがいる。存在を意識し
たことすらないし、探し出して案内を送る叔父の執念にも驚いた。

係累の兄弟姉妹の生年没年戒名がすべて記載されていて、没年の理由のところに「日
露戦争にて戦死」「支那事変にて戦死」「硫黄島にて戦死」とかある。

日露戦争? すげえ。

祖父の最初の奥さんなんて、体が弱く二人続けて女子しか産まなかったので、里に返
されている。家を守るための養子縁組なんて日常的で、どこで本来の血縁が途切れて
いるかすらわからない。大体、菩提寺の檀家総代だという本本家の長男なんて、「こ
ちらの家が何代前の分家なのかもわからない」という。おそろしい話だ。

戦前なんて兄弟多くて(祖父は7男6女きょうだいの長男だった)、でも幼児のうち
に死んでいたり、長男以外はなにも相続できなかったから、本家に対するこだわりな
んてないだろうし、父だって4男坊で農業になんてなんの興味もなかったから、早々
と家を出ていて、本家に行くのは盆暮れの挨拶ぐらいだったのに、それでも法事とな
ると列席せざるを得ない。こんなめんどうくさい縁戚関係がいやで、自分も早々を故
郷を捨てたけど、

私の世代の従兄弟たちもそうなのか? とこっそり聞いてみたら、本家跡取りの長男
は「いや、これが最後でしょう。僕はこんな面倒引き受けかねますよ」と渋い顔をし
ていた。

本格的な会席膳が次々出てきて、











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Last updated  2007.07.16 17:22:56
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