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カテゴリ:ビールとウィスキーの話
本日の朝日新聞 be on Sunday 第2面の記事タイトルである。
記事によると、「苦み」を積極的に楽しめるところが人間と他の動物の大きな違いらしい。ここでとりあげられているのはビールの「苦み」について。ビールの「苦み」は主成分のホップ(これはハーブの一種デス)に由来するが、近年は嗜好が変化し若者を中心に「苦み離れ」が進んでいる、とのことであった。 実際に測定された「ビールの苦味価 (mg/ml)」はヱビス:29.9、クラシック・ラガー:28.8、スーパードライ:19.3、モルツ:18.0 となっているが、これは筆者が実際に味わう感じとも一致しているように思う。発泡酒になるとこれが15~18と低くなり、第3のビール(ドラフト・ワンなど)では約12 とさらに低くなる。 ビールの『コク』と『キレ』を数値化する機械(コクキレセンサー)があるのは筆者も初めて知った。「舌に似せた脂質膜に4倍に薄めたビールを4分間かけて吸着した物質の重さ」をコクとし、「続いて蒸留水を30秒間かけると残留物が減少する、その減少量」をキレとして測定するのだそうだ。 (「ビール類 味覚地図」朝日新聞 日曜be より転載) この味覚地図はビール党にとってはちょっと解せない内容だろう。一目でわかる問題点は「スーパードライ」ごときがコクのある方に分類されてしまっていることで、ビール、発泡酒、第3のビールを全てごっちゃまぜにして数値を平均化し、グラフを作ったのがそもそも間違いのもとである。 これを“ビールに限って”見てみるとコクがある方からヱビス、クラシック・ラガー及びモルツ、黒ラベル、スーパードライの順となっているが、『コク』とはそもそも「麦芽由来のうま味」のことであるから、そんなものかな、という感じだろう。ただし当地(愛媛)で広く流通している天王山京都西山水系のものなら、モルツのコクはより少なめに分類されるものと思われる。 一方『キレ』は本来、炭酸ガス由来の「のどごしの爽快さ」のことであり、記事にあるような「後味の爽快さ」とはちょっと意味合いが違うように思う。このグラフでも黒ラベルの数値が少々高すぎるのではないか。筆者ののどには黒ラベルよりもスーパードライのほうがキレが強いと感じるのだが・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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