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未熟な作家の気まぐれファンタジー小説blog

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2007.04.07
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カテゴリ:落雷疾風記
「親父、俺はあの時家を出た。俺は一瞬喜びを感じたんだ。ちょうど反抗期だったからな。ちょっとした事で怒り易くなると聞いた事があったが、本当だったんだな。・・・・・・正直、俺も反省してる。悪かった。母さん、ごめんな・・・・・・この一言しかかけられないよ。今まで育ててくれたこと、感謝してる。・・・・・・ありがとう。それとな、これを見てくれないか?」
そういうと、僕とウィルに目線が合わせられた。ウィルがバルセンダーの入っている皮袋と鞘を取り出したので、僕も出した。そして、鞘からバルセンダーを抜き取ると、思い切り地面に突き刺した。周りの住民は驚きの声が上がる。
「俺達3人は、首都ベルティナで生き残りを賭けたサバイバルゲームに挑戦し、見事に未成年3人1チームの生き残り時間を更新したんだ。その賞品に、昔ベルティナでしか作れなかった『バルセンダー』という片手剣を貰ってきたんだ。3本もね。これで新しい武器でも考えよう。」
ジンはバルセンダーを両親に手渡すと、両親は涙を拭き取り、4人を抱いた。
「いや、実に良かった!これでもう仲直りしましたね。丁度今、ローレライが攻めてくる事が判明しています。貴方達ご家族の活躍が期待される時です。頑張ってください。」
セルヴォイが喜びながら話すと、ジン達は頷きながらその場を退けた。
「ところでクローヴィス、3時間ぐらい前から来ているお客様がいるのだが、会ってくれないか?」
僕は頷き、家に向かって走り、ドアをそーっと開けた。
「おぉ!少年!無事に帰ってきたか!」
その人は、集落を出てから初めに寄った休憩所で会った、あの『マァティスの仮面』を授けてくれた老人だった。
「あぁ!あの時の!あの時はありがとうございました。おかげで・・・・・・」
僕がお礼を言っている途中にその老人は話を止めた。
「いやいや、今更お礼なんざいらんよ。確か・・・・・・クローヴィス君だったかな?お礼を言わせてもらうのはこっちじゃよ。本当に感謝しとるぞい!」
僕は照れながら、老人が座っているソファの反対側の椅子に腰を掛け、カバンの中を探った。
「このマァティスの仮面はお返しします。とても役立ちました。」
と、机の上に差し出したが、老人は受け取らなかった。
「いやぁ、それは『同盟』の印として持っておれ。」
僕は一瞬驚いた。・・・・・・同盟?
「おや、まだ話されておらんかったかの?・・・・・・実はのぉ、あれからわしは自分の集落『ナイルス』に戻り、お金を貰った事を話すとじゃな、その中にセルヴォイを知る者がおってな、多分そのセルヴォイの子じゃないかという事で、ここに来たんじゃ。そして見事にそれが一致してのぉ、あの時のお礼として、レヴェナーンとナイルスは同盟を結び、3時間ぐらい前に、『合併』したんじゃ。ナイルスの者は近いうちにこちらに引っ越し、この新しく生まれた集落『レヴェナス』で、暮らす事になったのじゃ。よろしく頼むぞよ!しかも、近いうちにローレライが攻めてくるが、このナイルスは産業都市じゃったのでな、戦力は抜群に上がるはずじゃ。皆でローレライを退けようぞ!」
僕はしばらくの間、呆気に取られいた。ついにセルヴォイが他の所との合併した事に・・・・・・。
「おっと、まだわしの名前を知らんじゃろ。わしの名は『ジャルース・ギルジナル』という者じゃ。わしの孫に、お前さん位の年頃が3人ぐらいおるからのぉ、仲良くしてやっておくれ。」
「はい、分かりました。とても楽しみにしています。では、僕は戦闘の為の武器の設計図を作らなければならないので、これで・・・・・・」
僕が椅子から立とうと思ったが、ジャルースに止められた。
「まぁ待て。少し聞きたい事がある。・・・・・・聞いた話なんだが、君は誰も持っていない能力を身に付けている様じゃのう?」
「えぇ、僕はその能力を使いこなせてはいませんが、不定期に『予知能力』の魔法を勝手に唱えてしまいます。無論、魔法文も分かりません。」
ジャルースはいかにも興味があるという顔をし、少し感心しているようだった。
「ほぅ、その噂はやはり本当だったのじゃな。わしはずっと疑問に思っとった。それで、今修行中かの?」
僕は頷くと、ジャルースは持参していたカバンの中から自分の拳程の大きさのある、無色の精霊石を取り出した。
「この石は普通の精霊石ではない。特殊な精霊石じゃ。お前さんはこの精霊石を使いこなす事がいずれ出来るはずじゃ。お前さんはさっき、戦闘の為の武器の設計図を作ると言ったな?この精霊石をお前さん用の武器に仕込んでおくが良い。きっと強い見方になってくれるはずじゃ。・・・・・・わしの話は以上で終わりじゃ。設計図作りに精を出しておくれ。」
そうしてジャルースは席を立ち、軽く礼をして、家から出て行った。僕はジャルースが座っていたソファと、自分が座っていた椅子の間にある机を見て、その精霊石を眺めた。まるで金剛石の様な輝きを放っていたが、少し曇っており、とても美しいとは言い難(がた)かった。僕はその精霊石を台所の水道で洗うと、曇っていて輝きが衰(おとろ)えていた精霊石が少しずつその輝きを取り戻していることに気付いた。
僕はその精霊石を持って2階に上がり、自分の部屋のドアを開けると、しばらくご無沙汰だった部屋の空気を吸った。僕はベッドに寝転がり、綺麗に洗われているシーツや掛け布団で少し精霊石を磨いた。そして、その精霊石を自分の机の上に置くと、僕は天井を見た。いつもと変わらないが、眼を閉じると、ほんのり樹の匂いがして、僕を眠りの世界へ誘った。いままで他の所や野宿だったので、落ち着きが無かったのだが、この家に帰ってきた今、久々に落ち着いた空間で寛(くつろ)ぐ事が出来た。
時計を覗(のぞ)くと、まだ2時を少し過ぎた程度。お昼寝感覚で少し休憩を取る事にした・・・・・・。





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Last updated  2007.06.15 22:30:27
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