042030 ランダム
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クライムアンドペナルティ

クライムアンドペナルティ

スフレの悩み

常日頃、彼女は「あること」に悩んでいた。
「はぁぁあ~・・・。」

「スフレちゃんどうしたの?さっきからボーっとして・・?」
呼ばれて振り向くスフレ。そこにはニッコリと微笑んだソフィアとその後ろにはマリアがいた。
「どうしたの?」ソフィアはスフレの隣の椅子に座る。
「悩み事だったら何でも聞いてあげるよ。」続いてマリアも座る。
スフレは2人を見つめてはぁーとため息をつく。
「・・・いいなぁ・・・2人共・・・。」
『え?』
「だって私より胸大きいんだもん」

暫く沈黙が続いた。そして彼女はさらに続ける。
「私、もう14なのにぺったんこなんだもん・・・。ソフィアちゃんまでにはいかなくともせめてマリアちゃんぐらい欲しいなぁ~・・・。」
『・・・・・・・・・・。』
2人は黙り込むしかなかった。と、いうか嫌な沈黙が流れる。
別にスフレは素でいってるので悪びれた気持ちは無い。素で言ってるのだが・・・。
「ねえ、ソフィアちゃん~。どうしたらそんなに大きくなるの~?」
「えええぇ!??・・・えっ・・えーと・・・?」彼女は返答に困った。
「・・・・別になにもしてないよ。自然にしてたら普通に大きくなると思うな。」
淡々というソフィアを鋭くマリアが睨んだ。
「・・・・本当?」
「本当よw」
「・・・でも、自然にしてた割にはやや不自然な大きさよね・・・」
ボソっと呟くマリアを今度はソフィアが思いきり睨んだ。
「・・・・あら、ひがんでるんですか?マリアさん・・・。」
「心外ね。ただありのままを述べただけよ。」
額から戦いの火花が飛び交う。
「あわわ;2人共落ち着いて~;;」
慌ててなだめるスフレ。この場はいったん落ち着いたようだ。
「・・・気にすることないわよ、スフレちゃん。」と、マリア。さらに続ける。
「考えてもごらんなさいよ。貴方、踊り子でしょ?ソフィアぐらいの大きさだと、踊りで揺れるたびに揺れて揺れて痛いわよ。小さめの方がいいと思うわ。」
これを言われて更に睨みを強めるソフィア
「・・・・・・・どうしてマリアさん揺れると痛いってわかるんですか?」嘲笑しながら答えるソフィア。
「・・・・・・・・・・・なんですって・・・・・・!」
「あわわ~2人共~」
『スフレは黙ってて!!!!』
「は、はぃぃ~;;」
もう駄目だ。爆弾に導火線が入ってしまった。かくなるうえは・・・。
「わ、私用事思い出しちゃったwま、またね~~~;」
逃げるのみ。
この後2人がどうなったかは神のみぞ知る。



とぼとぼと表通りを歩くスフレ。やはり悩みを気にしながら。
「はぁ~・・・」
「・・・スフレ?どうしたの?暗い顔して・・・?」
「あ、フェイトちゃん。」
そんな彼をじーっと見つめて、
「・・・やっぱり男の人ってやっぱりおっぱい大きい女の子が好きなの?」
「はぁああ!?!??!?」
思わず手に持ってた荷物を落としそうになったフェイト。
「どうなの?」
「・・・え・・・いや・・・あの・・・特には・・・モゴモゴ・・・」
「何?聞こえないよー」
「・・・いきなりどうしたんだよ、スフレ・・・。」
「やっぱり理想(の胸)はソフィアちゃん?」
「・・・・・いや・・・その・・・そういんじゃなくてさ・・・モゴモゴ(別に小さくても構わないけど・・・大きいのも悪くないかも・・・・)」
「な、何でもないよ!そんなの人それぞれじゃないか。」
「う~ん・・・そっかな?」
「そうだよ。ソフィアはソフィアだし、スフレはスフレ・・・だろ?」
「そっか・・・そうだねw」
「ああ」笑うフェイト。
だが、
「あ~あ~全く、いつもそうやって綺麗にまとめるな~お前は。」
パーティ最年長、であると同時にカナリの女好き、クリフ・フィッター氏である。
「ク、クリフかよ~」
「いやぁ・・・何だか面白い話題してんじゃねえかって思ってさ、いつ伺うか見てたんだがな・・・。」
「ねぇ・・・クリフちゃんは胸の大き・・・」
スフレが素直に聞いてきたときフェイトは半ば中断させた。そして小声でこう言った。
「(駄目だ駄目だ。こいつに質問しても返ってくる言葉は決まってる。)」
「(そう?)」
「(ああ。絶対、『巨乳大好き』とか言うに決まって・・・!)」
「聞こえてるよ。フェイト君w」
「だってそうだろ・・・・それとも違うのか?」
「ちっちっち。わかってねぇな。フェイト君。デカイだけじゃだめなんだよ。確かに大きいのも重要だが、やっぱ・・・こう・・・カタチだよ俺は結構ネルのとか好みだな。」
やけに熱弁するクリフを、呆れてみるご両人。
「クリフ・・・・お前、はたからみたらただのスケベオヤジだぞ。」
「うるせぇ!」
「・・・なるほど・・・ネルちゃんのが理想か・・・頑張るぞ!」

「私がなんだって?」
冷たい空気が流れる。
「え・・・いや・・・あの・・・。」途惑うクリフ。
「・・・あんたは・・・常日頃そういう目で女を見てるわけかい・・・。」
「ち、違うんだ!好みってだけであっていやらしい意味は・・・・!」
「問答無用!!」
ダッシュで逃げ出すクリフと手に短刀を持って猛スピードで追いかけるネル。
「さてと、僕達は宿に戻るか。」
「うんw」
スフレは思った。



胸が大きいのも考えものだな、と。





追記・金髪の筋肉オヤジがアーリグリフ郊外で遺体として発見されたそうな・・・。





                END



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