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早寝早起き玄米生活 ~がんとムスメと、時々、旦那~

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2015.01.27
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カテゴリ:ちょっとしたこと
6年前、同業他社の記者から一通のメールが届いた。

「直接会って、話をお聞きしたい」

彼は、がんで亡くなった少女の物語の記事を書いているとき、
偶然、このブログに出合い、「心を震わされた」と言った。

6年前のきょう、千恵の誕生日の前日。
そのブログとは、ぼくが酒に酔って書いた千恵へのメッセージだった。

******************************

さくら、誕生日おめでとう。
※「さくら」は千恵のハンドルネーム

1月28日で、34歳だね。
初めて会ったのは、さくらが22歳のとき。
まだ、大学院に通っていたころ。

あれから12年たったのか。
早いなあ。

就職祝いをしたのは、津屋崎のイタリア料理店「エンゾ」。
シェフのお父さんがやっている窯場で、湯のみを一緒に作ったね。
ぼくは、湯のみに「宗像魂 心の教育」って書いた。

さくらは、たんぽぽの絵を描いた。
踏まれても、踏まれても花を咲かせるたんぽぽ。
さくららしい絵だった。

それから、いろんなことがあった。

当時、さくらと付き合っていた彼とぼくは闘った。
別れさせてしまった。
つらい思いをさせてしまったかもしれない。

沖縄にいるぼくの先輩が東京にいたころだった。

ダメだったら、1人で東京に来い。一緒に泣いちゃる。
成就したら2人で来い。財布はいらん。すべてまかせろ。

先輩はハイアットの最高のホテルをとってくれて、
連日、東京を巡りながら、ごちそうしてくれた。
浅草で撮った写真、いまでも大事に持ってるよ。

先輩、お金を使いすぎて、
ぼくらが帰った1週間、水を飲んで生活してたそうだよ。

いつか恩返し、せんといかんね。

そんな幸せはつかのまだった。
25歳のとき、乳がんが見つかった。

抗がん剤、リンパ浮腫、脱毛。
苦しかっただろう。

8年間、よくがんばったね。

素敵な出会いもいっぱいあった。
みんなに支えてもらった。
ぼくは今も支えてもらっている。

さくらに、いちばん、感謝しなければいけないのは、
ムスメを産んでくれたこと。
いのちがけの出産だった。

はながいなかったら、ぼくは今頃、どうなっていたか分からない。

いま、はなのために生きることができる。

そのはなも、もうすぐ小学校1年生。

高取保育園の卒園式、草ヶ江小学校の入学式。
天国から見ていてね。

ぼくは、多分、ぐちゃぐちゃになるだろうな。
絶対、無理。
恥ずかしいことになってしまうけど、許して。

さくらの34歳の誕生日のきょうから、
少しずつ、君と出会ってからの12年間を振り返ることにした。

つらくて、悲しい作業になると思うけど、がんばるよ。

さくらが、どのように生きて、どのように死んでいったか。

やっぱり、形にしたいと思うんだ。

さくらが伝えたかった思いも、仲間と一緒に紡いでいく。
ぼくの命が燃え尽きるまで、それだけは続けていきたい。

やっと、そう思えるようになった。

ちょっとは成長したかな。

はな、毎朝、みそしる作ってるよ。
ママのお祈りも続けてる。
ピアノも日課。
ママみたいに歌が上手になりたいんだって。

「ママのこと、いっぱい話そう」。
そう言って、保育園の送り迎えの車の中では、
はなと2人で、いつもママの話しをしながら大笑い。
さくらは、ほんとにおもしろかった。
そして、最高にやさしかった。

誕生日、覚えてたよ。
えらいでしょ。
いつも、うっかり忘れてて、怒られたもんね。

さくらが大好きなアンジーで、花、買ってくるから。
34歳、おめでとう。

******************************


記者から届いた一通のメールが、きょうに至るまで、
まったく想定していなかった
さまざまな出来事が起こる出発点だったように思える。

記者は、ぼくたち家族の話を記事にした後、
千恵を支えてくれた助産師の内田美智子先生、
千恵の作った詩に曲をつけてくれたローマの古木涼子シスター、
千恵が命が燃え尽きるまで情熱を傾けたホールフードの提唱者で
料理家のタカコナカムラさんを取材してくれた。


千恵が生きていれば、1月28日で40歳。

今朝、その記者から、
件名に「ハッピーバースデー」と書かれたメールが届いた。


安武様

これにてシスター、内田先生、タカコ先生の
3部作の完成です。

すべて千恵さんのおかげです。

改めてお礼申し上げます。

3部作.jpg



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Last updated  2015.01.28 00:04:33
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