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ボックスアート ゲームボード(クリックで拡大) プレイヤーパネル デザイナーはReiner Stockhausen。alea小箱シリーズやAMIGOからカードゲームを出したりしてるが、たぶん日本ではほとんど知られてないんじゃないかな。パブリッシャーはdlp games……これデザイナーの個人会社だなw 海外には結構ある「日本なら同人で活動してる規模のごく小会社」のようだ。 プレイヤーはシベリアで資源を採掘する企業を経営する。やることは非常にシンプルで、シベリアの各地域に労働者を派遣し、その地域で採掘できる資源を獲得して、世界中の市場で売却する。終了条件が満たされた時点で、一番お金持ちのプレイヤーが勝ち。今どきこれだけでゲームになるのか、とちょっと心配になるくらいに簡単で分かりやすいw 各ラウンドは2フェイズに分かれており、まずフェイズ1で各プレイヤーは布袋からアクションカウンターを6枚ずつ引く。カウンターにはたいてい「ガス/物流担当者」とか「石炭/セールスマン」といったように「資源/人物」の2要素が描かれている。プレイヤーはこのカウンターを、自分のプレイヤーパネルの対応する空きスペースに置く。各資源/人物に対応するスペースは2つずつしかないので、置けないときや、後述する「調査」アクションを行いたいときは「調査施設(RESEARCH-FACILITY)」と書かれた看板の下側に置く。このカウンターの配置によってフェイズ2で実行できるアクションが決まるので、引いたカウンターの中で自分のやりたいことが最大限できるよう、知恵を絞って配置したいところだ。 全員がカウンターを引いて配置したらフェイズ2。手番ごとに各プレイヤーはアクションを1回だけ実行するか、パスする。 「調査施設」にカウンターを置いているプレイヤーは、まずは自分の手番で「調査」アクションを実行しなければならない(このアクションだけは必須で、パスできない)。プレイヤーは「調査施設」に置いたすべてのカウンターに対応する資源駒を、ボード上の任意の地域に配置する。ただしすでにその資源が置かれている地域には置けないので、1地域には各種類の資源駒を最大で1個しか置くことができない。この資源駒を取って売る以外にお金(勝利点)を稼ぐ手段はないので、当然自分で採掘できる地域に置くべきだろう。このアクションが終わったら、「調査施設」からすべてのカウンターを取り除いて袋に戻す。「調査施設」にカウンターがない状態になったら、晴れて他のアクションを実行できるようになる。 「調査」以外の全アクションは、対応するカウンターが“2枚”置かれていれば1回実行でき、そのあとカウンターを“2枚とも”布袋に戻す。このため、どれだけ実行したいアクションがあっても、そのカウンターを2枚用意できなければ実行できない。ここは引き運に左右されるので好みの分かれそうなところだ。 「労働者」アクションで手元の駒を労働者としてボード上に置き、「物流担当者」アクションで3移動力を使って労働者駒を移動させる。そのあと5種類の「資源」アクションで、自分の労働者駒が置いてある“すべての”地域から対応する資源駒を取る。取った資源駒は即座に売却しなければならないのだが、それには「セールスマン」アクションで手元の駒をセールスマンとして世界の株式市場に置かなければならない。セールスマンは最初から1人だけフランクフルト市場にいるので、追加しなくても売却はできるが、どの資源も安く買いたたかれてしまう。他の市場では5種類中いくつかの資源しか売れないが、特定の資源を相当な高値で(その他の資源もフランクフルトと同じかそれ以上で)買い取ってくれる。世界中にセールスマンを派遣してあらゆる資源を高値で売ることができれば理想だが、それにはアクション数も駒も(そして引き運もw)足りないだろうから、いくつかの資源に狙いを絞る必要があるだろう。 特筆すべきは「経営者」と「投資家」アクション。「経営者」アクションを実行すると、このアクション実行のために置いた「経営者」カウンター2枚のうち1枚をワイルドカードとして他のアクションスペースに置くことができる。「経営者」カウンター2枚で任意のカウンター1枚になると言っていい。効率は悪いが、いざというときに便利そうだ。 「投資家」アクションも強烈で、実行すると公開されている投資タイルから1枚を選んで対応するアクションスペースに置くことができる。これはプレイヤーパネル上から取り除かれることのない、“永続するアクションカウンター”として機能する。たとえば「労働者」投資タイルを置いておけば、あとは「労働者」カウンターが1枚あればアクションを実行できる。しかもそのあと取り除かれるのはカウンターだけなので、また次の手番でも「労働者」カウンター1枚だけでアクションが実行できるのだ。これがどれほど強力かは想像に難くない。この2つのアクションによって、引き運に左右される要素を軽減しているのだろう。 全プレイヤーがパスしたらラウンド終了。パネル上のカウンター(そのアクションを実行しなかったか、1枚しか置けなかったので実行できなかった場合に残る)は10枚まで次ラウンドに引き継げる。「経営者」カウンターなどは2枚揃っても残しておいて、クリティカルな局面に備えてもいいだろう。 誰かが資源駒を取ったあと、その地域に1個も資源駒が置かれていない場合、その地域は完全に枯渇してしまい、以降は資源が沸かなくなる。このような地域が8つになるか、ストックの資源駒が3種類枯渇した(売却された資源駒はゲームから除外され、ストックには戻らないのだ)場合にゲーム終了。最終得点計算などはなく、所持金を比較して勝者を決める。引き分け判定もなし。 ルールはたった4ページしかないが、シンプルな経済ゲームとしてなかなか面白そうに思える。重ゲー好きとしてはアクションカウンターの引き運がどの程度のものなのか、投資タイルが出てくる順番やそれを獲得するスピードがどれほどゲームに影響を与えるのかがちょっと気になるところだが、このあたりはやってみないと何とも言えない。 各地域には各種類の資源駒が1個しか沸かないという制限がゲームを悩ましいものにしてるんじゃないだろうか。各プレイヤーがどれほど「調査」アクションを行うか(あるいは行わないか)によっても大きくゲームが変わるだろう。また、各プレイヤーが労働者/セールスマンとして使える駒は6個ずつしかない。地域は13、株式市場は6つあるので、とうてい何もかも実行するというわけにはいかない。すでに配置した労働者駒を取り除いてセールスマンにしたり(またはその逆)、少ないセールスマンに世界中を飛び回ってもらったりと、人的リソースの運用を最大限に効率化しないと利益は上げられないだろう。 先日紹介した「2019:北極圏」と並び、期待の経済ゲームだ。今年のトレンドは「寒い地域ゲー」かもしれないw BGGの和訳ルール
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