朱雀世界遺産 高句麗壁画古墳展へ。花崗岩の上の塗料が 1600年近くを経てもこんなに美しく鮮やかに残っている。 特に朱のつかい方が素晴らしい。 多彩な絵具のない時代は 限られた色でも印象的な画を描き出す。 石室の天井の造形もよかった。 この時代の様式の特徴的なものなのかもしれないが 四角に菱形を重ねてせりあがって行く造りが静謐とした美しさ。 日月星宿図や牽牛織女が描かれたものは 当時の天文学がわかって興味深い。 青龍(東)、白虎(西)、朱雀(南)、玄武(北、亀と蛇)の 四神全てを見ていくのが楽しかった。 高松塚やキトラ古墳の四神図につながっていくという。 紀元前3、4世紀頃の古代中国の宇宙観から生まれた四神は 朝鮮半島に伝わり、日本に伝わる。 日本では朱雀が鳳凰に、そして鳳凰は鶴に、とかたちをかえながらも 吉兆の象徴としての意味は残った。 鶴になった朱雀は玄武の亀と結びついて、 やがてめでたさを象徴するようになる。 そういえば...京都の庭園で鶴と亀の登場する庭を見てきた、一枝坦という。 朱雀が 黒い嘴に紅い玉をくわえている姿、映画で観た清朝という時代も思い出すが... その象徴する意味を知りたい...。 |