映画
Samariaを観て
黒のボンネットに橙色黄色深紅の葉がゆっくりと積もって
色を重ねている場面の美しさ。
車体にそっと触れているような、つかずはなれずの葉は
さっき落ちたばかりといった風情。
ふりつもる葉から
車は最近停められ、
そしてしばらくの間待っていたことがわかる。
幸福を与える経済。
片手で幸福を与え、片手で父母に不幸を与える。
父には不幸を与えるけれど...
不幸な男にはひと匙の愛と幸福感を与える。
世の中に刹那の愛と幸福感を増やす行為が
一方で
親の愛を抉り心を傷つけ凋ませていくという
背中合わせの意味が哀しい、両刃の刃のような...。
知ってしまえば親の心はどうにも救われない。
少女が幸福と愛を売り増やすプラスの経済とinflationは
親の不幸で暴落していく。
いつも雛のように食べさせてもらっていたヨジンが
はじめてさつまいもを自分でむいて、
父親に差し出すシーンは自立と巣立ちの予感に満ちている。
泥と石にはまった車輪をかき出す姿も
自立と旅立ちの予感に満ちている。
それは
少女が女になるというものではなく、
子どもが人間になるといった風景で
親の心情からすれば喜びを感じさせるものだが...
それでも父親の心の傷には別のtasteで沁み入るだろうと思った。
石をペンキで黄色く塗って並べるシーン。
自然のなかになにか人工的な色彩と造作を置くのは
春夏秋冬そして春で経文を彫った木の床に
薄紫や水色 色とりどりの絵具を流し込むシーンとパラレルで...
愛情の発露のiconになった。
団地の風景は
『オールド・ボーイ』や『4人の食卓』、
『ほえる犬は噛まない』
と通底するnullな感じもあった。
to be continued...!?
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