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テーマ:韓国!(16902)
カテゴリ:映画
『依頼人』日本公開!
2011年10月に韓国で字幕なしで観た時の感想です。 字幕付きでまた観るかもしれません...。 (あらすじ) ある日弁護士カン・ソンヒ(ハ・ジョンウ)の元に 弁護士事務所のチャン・ホウォン(ソン・ドンイル)を通じて 弁護の依頼が来る。 依頼したのは、 依頼人/The Clientは 妻殺害の容疑に問われているハン・チョルミン(チャン・ヒョク)。 結婚記念日の翌日明け方近く、 妻への花束とケーキを持って 江原道出張から帰宅したチョルミンを待っていたのは 死体のないベッドの大量の血と 妻殺害容疑による逮捕・拘束だった。 死体もない 物的証拠もないが 状況証拠により犯人はチョルミンとみなされた。 覆すことの困難な、 弁護し難い事件を引き受けることになった ソンヒは必死でチョルミンのアリバイを探し 法廷ではいよいよ原告側アン・ミンホ(パク・ヒスン)検事と 対決することになる... 犯人像が興味深い。 妻を愛している、 妻はまだ生きていると思う、と弱々しく語り、 弁護士が自分のことを信じてくれていない と弁護士ソンヒに訴え弱さを見せる一方 自殺を二度試みるなど... 同情心を揺さぶるような姿を何度も見せる。 最近陪審員制度がはじまった韓国で(日本もおなじ状況だが) 法廷劇をテーマにした初めての映画。 陪審員がいるのといないのとでは 弁論に反論に 原告側被告側の主張や表現、主張を伝達するための演出、 そして弁護士の戦略、検事の反論も 従来の裁判とは異なって来ている、変わらざるを得ないと感じた。 陪審員=観客をより意識する。 そういった社会の変化法曹界の変化も踏まえた 法廷の臨場感とその背景が伝わって来て興味深い。 実在の事件を元にした作品とか。 脇役にも注目。 裁判官チュ・ジンモの演技、 弁護士ソンヒと検事ミンホふたりの前で 「棄却!」と言い放つ姿など この3人、3者のやり取りは シリアスなサスペンスに時にユーモアを添えている。 事件を弁護士の元に持ち込むブローカー、チャン・ホウォン(ソン・ドンイル)のような存在は 日本の法曹界ではあまり聞かないので興味津々。 『国家代表』で見せたような ハ・ジョンウとソン・ドンイルのコンビ、 そのやり取りも楽しい見どころのひとつ。 ソンヒが冒頭、キャッチボールをしていたり とちゅうミンホがテニスをしていたり。 そしてソンヒは女優とお泊りしたり... 裁判の合間の法曹界オフショットも 緊迫した法廷劇の息抜きになりながら、 ハ・ジョンウのいい男っぷりを再確認できる演出。 ソンヒは女性にとって 100%信用できるかわからない、ちょっと信用できないかもしれないけれど... それでもどこか憎めない、魅力的ないい男に映る演出だった。 (チョン・ドヨンと共演した『素敵な一日』でのハ・ジョンウみたいな、 欠点があっても憎めない、いい男感を醸し出している) そんなオフショットの素のソンヒと法廷での姿は対照的。 弁護士ソンヒが最後に見せた 劇的な効果をもたらす弁論(反論)。 その弁論スタイルが 陪審員の心理にも最大の効果をもたらすよう 検事も弁護士も 陪審員不在の裁判の時代からはスタイルを変えて来ていると、その変化を実感させ 興味深く、印象的だった。 法廷という閉ざされた空間で いかに言葉だけで陪審員の心を動かすか... 陪審員不在時代の法廷とは異なる、 陪審員という観客に 「(見えないものも)見せる、聞かせる」話法、弁論の構成や話の組み立て方。 弁護士の大見得と演出がかった最後の弁論は 法廷内一堂を希望と期待で頂点まで高揚させ... そして後で絶望に突き落とす。 その法廷内の弁護士の演出が 映画のクライマックスの演出のように、 劇場型の稜線を描いているようにも感じた。 映画の中のもうひとつの劇場、すなわち法廷という名の劇場。 その場面でのチョルミンの表情の演技は ぞくっとするほど恐ろしく... ハ・ジョンウ、チャン・ヒョク、パク・ヒスン 3人の俳優の迫真の演技のぶつかり合いを堪能できる作品。 ハ・ジョンウ出演作品。 2005年、ユン・ジョンビン監督『許されざるもの/The Unforgiven』 2007年『チェイサー』 2007年『セカンド・ラブ/Never Forever』 2009年『国家代表!?』 2009年『平行理論/パラレルライフ』 2010年『黄海/哀しき獣』 監督は ホン・サンス『映画館の恋(劇場前)』の助監督などを経て 『略奪者たち/The Pit And The Pendulum』(2008年)で長編監督デビューしたソン・ヨンソン。 プロデューサーは 『少年、少年に会う/Boy Meets Boy』などの監督作もあるキム=ジョ・グァンス。 エンドクレジットの Thanks toに イ・チャンドンの名が(たしか)。 to be continued...!? buzz KOREA Click... にほんブログ村 韓国映画 にほんブログ村 映画 にほんブログ村 映画評論・レビュー にほんブログ村 韓国情報 にほんブログ村 K-POP にほんブログ村 Copyright 2003-2024 Dalnara, confuoco. All rights reserved. 本ブログ、サイトの全部或いは一部を引用、言及する際は 著作権法に基づき出典(ブログ名とURL)を明記してください。 無断で本ブログ、サイトの全部あるいは一部、 表現や 情報、意見、 解釈、考察、解説 ロジックや発想(アイデア)・ 視点(着眼点)、 写真・画像等も コピー・利用・流用することは禁止します。 剽窃厳禁。 悪質なキュレーション Curation 型剽窃、 つまみ食い剽窃もお断り。 複製のみならず、 ベース下敷きにし、語尾や文体などを変えた剽窃、 リライト、 切り刻んで翻案等も著作権侵害です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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Dec 24, 2023 11:24:59 PM
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