2011年6月、震災後に観た映画では
「スリーマイル島原子力発電所事故...」や
ガイガーカウンターが耳に飛び込んできた。
映画というフィクションの中に
現実世界を引き寄せる単語が小波のように寄せていた。
この作品でも
人類滅亡、絶滅の危機を説明する導入で
「原発がメルトダウンし...」というニュースの言葉に
耳敏く反応してしまった。
震災後の感覚。
SF映画の中
ふいに現実に引き寄せ、引き寄せられて考える、
肌で感じるリアルが一部に。
アンディ・サーキス、ジェイソン・クラーク
ゲイリー・オールドマン、ケリー・ラッセル、トビー・ケベルら主演
マット・リーヴス監督『猿の惑星:新世紀(ライジング)/
DAWN OF THE PLANET OF THE APES』(2014年)
(以下、映画の核心に触れる部分もございます)
前作のエンディングで
航路により広がり/広がるウィルス、と
その拡大と広がりを見せていたので
今作の舞台が限定された、狭いスペースの範囲で
物語が進行したのにはやや不満
(
ゾンビだが、ある意味パンデミックを描いたWWZと無意識に比較してしまう)。
だが、
Apeたちの中の対立、
人間の中の対立、立場の相違、
世代間の考え方の相違やそれぞれの思いのグラデーションが混じり合い
現代の人間社会、この現実の世界を反映した寓話性、
戦争を生むのは不安恐怖不信等であると描かれていて
啓蒙警鐘的示唆にも富む。
(名前の通り)裏切られ苦悩するリーダーとしての
シーザー像も興味深い。
シーザーが幼い頃暮らし、愛された家の二階の窓のかたち
円○の中にダイヤ◇が
ある場面でサインとなっているのも象徴的。
シーザーの来し方、「歴史」、消えることのない心の故郷、ホームを感じさせ
シーザーの複雑な心境が表れているかのよう。
(次作でもこの○に◇は
何かのサインに象徴に使われるのだろうか...)
「Apes not kill apes. 猿は猿を殺さない」という掟、仁義の揺らぎ
その世界観、世界の綻びが運命的に物語を進行させる描写は
なかなか。
シーザーの言語の位相が
じっさいに声を出し発語する時は片言(の英語)、
(be)動詞を省いた"Koba weaker."のような言語で、
手話等で声に出していない時は
文法が整った英語だったのが...
クライマックスで
(記憶違いがなければ)
"The war has already begun."とシーザーが
現在完了形で、完璧な文法で発言していたところに驚いた。
言葉遣いの変化、進化にも驚き
不穏な何かを感じさせて...
次作への期待が高まる。
進化系Weta DigitalのCG技術もすごい。
余談ですが
シーザーがユ・オソン(『チング 永遠の絆』)の風貌に少々似ていて
思わずふたつの映画を
そっと重ね合わせてしまったり...
to be continued...!?
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