韓国で今年公開された『ストライキ前夜』を観に
レイバー映画祭へ。
山村淳平制作『外国人収容所の闇~クルドの人々は今』も良かった。
トルコの少数民族クルド人は迫害を受け日本に逃れて来たが難民としては認められていない。
そんなクルド系が多く住むのが埼玉県の蕨。
国営放送で同様のテーマのドキュメンタリーを視ていたので
インタビューされる家族や、公園でのお祭風景も同じだった。
ただ、国営放送のドキュメンタリーより踏み込んでいたのが
日本の法務省出入国在留管理庁出入国管理局がしてきたことを戦後の大村収容所に遡って
歴史的に捉えていたところ。
1990年代の映像(イランの人などが収容)も挟んで、収容所の闇を歴史的に提示する。
在留資格のない移民・難民を収容する施設
外国人収容所で外国人は入管職員による暴力、暴言、生命の危機に曝されている。
病気のまま放置され治療を受けられず亡くなった人もいれば自殺した人も多い。
そんな外国人収容所茨城県牛久市の東日本入国管理センターでは現在ハンガーストライキをする
外国人が100人を超えているらしい。
人権が侵害されその生存がギリギリのところで
生命と引き換えに自由と人間の尊厳を求めている状態。
さらに、収容された外国人への支援者が多く駆け付ける牛久から
遠く長崎の大村収容所に収容される人もいるという(支援者らから引き離すため)。
大村収容所と言えば戦後在日らが多く収容された場所。
大村から始まった外国人収容所、そして日本の非情な入国管理政策が戦後70年以上を経て
また大村に逆戻りした感。
最近日本で起こっている事々全てが大日本帝国回帰戦前回帰で
歴史の過ちを愚かにも繰り返そうとしているが
外国人に対する仕打ちもまた時代に逆行し退化し悪しき昭和に逆戻り
していることがよくわかる。
国営放送のドキュメンタリーより踏み込んでいるところは
公園で祭に興じるクルドの人たちを監視する警察複数人をカメラがとらえていたところ。
国営放送分にはその姿は映っていなかったはず。
また、日々の食品の買い物に訪れる地元の八百屋の人が親切だと話す
クルドのお母さんのシーンもあった。
上映後の制作者の話によると「クルドの人には区別はつかないようだったが...
その八百屋さんは実は在日の人がやっている」と。
流ちょうな日本語を話す八百屋さんが日本人ではなく在日とは気づかなかったのだろう。
制作者の話を聞いて
大村収容所だけではない、入管の、官民あげての排外主義に同じように傷つけられて来た
朝鮮半島出身者とクルドの民が日本の片隅の蕨でめぐり合っていたとは...とこみ上げてくるものがあった。
難民をテーマにした「NEWSな2人」(TBS)も
ビギナー向けの作りとは言え物足りなかったし。
国営放送のドキュメンタリーも表面的な部分があり
レイバー映画祭で観た本作の方がふとした真実を伝えているという余韻が残った。
韓国のコルム(골무 指貫)の刺繍を想起もした
クルドの人が作った刺繍の品も買った。
to be continued...!?
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