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今日のお昼、娘の家庭教師兼任非常勤ハウスキーパーになってる姪と、娘と3人で、先日のカキフライの残りで食事してたとき、どういう発端からか話がアインシュタインに及んでしまい、専門外の宇宙論を披露することになってしまいました(爆)
「いま仮に、地球から10光年離れた星があって、その星が大爆発したとする。」 「大スペクタクルだわね。」 「で、その星には地球を凌ぐ宇宙人の文明があって、彼らが光速で飛べる宇宙船で母星を脱出し、地球めがけて逃げてきたと考えよう。」 「SFの世界だなあ」 「・・・まあ聞きなさい。で、その宇宙人たちが、地球に到着するのは、母星の爆発から何年後?」 「距離が10光年なら、もちろん10年後でしょう。」 「では、地球人がその星の爆発を知るのは?」 「やはり10年後。爆発の光は10年経たないと地球に届かないものね。」 「ほう、すると問題の宇宙人たちは、爆発と同時に地球に着くことになる。地球人にとっては、その爆発から彼らの到着までの時間経過はゼロなわけだね。」 「・・・・?」この時点で娘は早々脱落。大学生の姪の理解もこのへんから怪しくなってきたようです。 「でもそれは詭弁じゃない? 爆発はたしかに10年前のことであって、地球人にはそれを知る手段がなかっただけでしょう」 「それは地球人の理屈。実際に逃げてきた宇宙人の立場で考えるとどうなる? たしかに彼ら自身は10年という時間の経過を感じている。しかしもし宇宙船の窓から、遠ざかる故郷の星を眺めていたらどうだろう。母星はずっと爆発した瞬間の姿のままだ。彼らにとっては、母星は時間を止めているよ。そして反対側の窓から近づく地球を見ていたら?」 「爆発時点の地球は、10年前の姿で、たどり着いたときには10年後。ということは、彼らは地球上では20年経過したと思うだろうってこと?」 「そういうこと。時間の経過というのはある点を・・・この場合は宇宙船にとってということになるが・・・基準にしたときの相対的なものでしかないわけだ。地球人の立場にもどると、爆発後10年経たないとたどり着けないはずの宇宙人が、爆発と同時にやってきた。つまり彼らが10光年の空間を飛んできたということは、地球人にとってみれば、彼らがタイムマシンを使って10年という時間を逆行したと同じ意味になるんだよ。」 「??????」 「空間と時間は、突きつめていえば同じ質のものだよ。この宇宙の広がりが半径百数十億光年ある、という言い方と、宇宙が誕生したのは百数十億年前だ、という言い方は、宇宙がビッグバンによって誕生して、いまも光速で膨張しつつあるという現象を、2つの違った表現で言い換えたものにすぎないんだから」 「??????????????????」 「・・・われわれは日常、空間的距離や、時間の経過はあらゆるものに対して一定だと思ってる。しかしそれはこの宇宙に中心というか、絶対の基準点を想定してはじめて言えるんだ。」 「それが神だというんじゃないでしょうね。」 「そう呼んでもいい。空間といい時間というのもすべて相対的なものにすぎないと知ってしまった以上、われわれは無意識に神、というか、絶対標準の存在を仮定しない限り、この世界を認識できないというのは事実だからね。」 「世界には基準がないのか~。こりゃ大問題を突きつけられてしまったもんね。」 「そんなことより当面の大問題は、最後に1個だけ残ったこのカキフライを誰の所有にするか、ということだが・・・」 私はそういうと、3人が食い散らした大皿の上をおもむろに指差しました・・・(汗) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.11.23 18:48:35
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