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去年のいつ頃だったか、私の選ぶ作曲家ベスト10をあげて、うち6人は固定で4人は日替わり、といったことがありました・・・その固定の6人とは、バッハ、ヘンデル、モーツァルト、ベートーヴェン、それからフランクとシベリウス。そして後の2人が私のいわば個性の示すところで、初めの4人については、クラシックファンなら誰しもあげる当然の顔ぶれ、と書いた記憶があるんですが・・・
ところがいろいろ考えてるうちに、そうでもないらしい事がわかってきましてね・・・バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンは確かに誰でも名前を挙げるでしょうが、ここに並べてヘンデルを挙げる人というのは、案外少ないのでは?、と気づいたんです。 もう20年以上前ですから、若い方は記憶にないかもしれませんが、1985年。世界のクラシック界はこの年をバッハ=ヘンデル記念年として祝いました。1685年、年を同じくしてこの2人の巨匠は程近い中部ドイツの都市に生まれ、それから300年目にあたったわけで、ちょうど今年のモーツァルト没後250年フィーバーに似た状況でした。そのときの記憶では、確かにこの年を記念して2人に関するさまざまなイベントや、記念録音が行われ、埋もれた作品の発掘などの成果で大いににぎわったのですが・・・ただその9割以上を占めたのはバッハの方で、ヘンデルに関するものは質量共にかなり寂しかったですね。子供のころからこの2人の作品に親しみ、自分の中ではほとんど対等の存在であった両者を比べて、世間のこの評価の違いはなぜなんだろう、と不思議でならなかったものです。 その理由については、長い間いろいろ考え続けてきましたが・・・あえてここでその結論をいうとすれば、「人間は、わかりやすいもの、親しみやすいものに対しては、無意識のうちにその評価を下げる傾向がある」という、人間の弱みというべきか、あまり認めたくない真理(汗)のせいということになりますね・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.12.19 21:27:36
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