|
テーマ:映画館で観た映画(8351)
カテゴリ:洋画(か行)
原題 : THE QUEEN 監督 : スティーヴン・フリアーズ 脚本 : ピーター・モーガン 出演 : ヘレン・ミレン 、 マイケル・シーン 、 ジェイムズ・クロムウェル 鑑賞劇場: TOHOシネマズららぽーと横浜 公式サイトはこちら。 <Story> 1997年8月、パリでダイアナが交通事故に遭い、帰らぬ人になった。 王家においてダイアナはいつも頭痛の種で、民間人となっていたダイアナの死は本来関係のないことであった。 女王(ヘレン・ミレン)はコメントを避けるが、ダイアナを称える国民の声は次第に高まっていく。 やがてダイアナの死を無視し続ける女王に、国民の非難が寄せられるようになる。 若き首相ブレア(マイケル・シーン)は、国民と王室が離れていくことに危機を感じ、その和解に力を注いでいく。 クィーン - goo 映画 <感想> もうあの事故から10年経つんだなあ・・・という感慨と共に、 当時の世論などを思い出していました。 あの年は天然が生まれて、そして、ちょうどあの日は子供と一緒に実家におりました。 そこでダイアナ元妃が交通事故で重篤であると聞き、 とても衝撃を受けた記憶があります。 そして、ダイアナ元妃が亡くなったと聞き、 どうしてあんなに美しい人が、いい人が亡くなってしまうんだろうと、 非常にショックを受けたのを思い出しました。 今でもハッキリと、彼女の結婚式は覚えております。 確かウエストミンスター寺院だったと記憶していますが、 トレーンを長く長く引きながら、赤いじゅうたんを歩いていったダイアナ。 愛らしくて可憐で、この上なき幸せに包まれていたはずでした。 しかしながら、その後の元妃の人生を思うと、 見た目というのは本当に当てにならないことがよく分かります。 華やかで世界中が注目される生活とは裏腹に、 心がつながっていなかった結婚生活。 彼女の行った事業の数々は、実生活では恵まれなかった分、皮肉にも彼女の評価を押し上げる結果となり、 国民はその人柄を愛したのでした。 そして、"People's Princess" と呼ばれるまでに。 対するエリザベス女王。 若くして即位し、全てを神と国民に捧げた女性にとって、 元皇太子妃とは一体どんな存在だったのか。 離婚後の死ということで、 「ダイアナは私人です。 王室とは関係ない人間だから」と突き放す女王。 今まではそれでもよかった。 しかしながら、ここまで悲劇を作る原因の1つとなったのが王室のあり方であるということを国民が分かっているだけに、 到底その対応は世界に受け入れられるものではなくなっていた。
ブレア首相の説得を受けて渋々ロンドンに戻った女王が、 バッキンガム宮殿の前で目にしたものは、 弔問の花に添えられた、王室を非難する言葉。 もはや、自分の生きてきた感性と、世論が相容れないことを知った女王は、 戸惑いながらもカメラの前でスピーチをしたのである。 全人生を女王として全うすることを神に誓った女性が、 王室が後足で砂をかけて追い払った元妃を弔おうとしているのである。
この映画の中のブレア首相の描き方も、なかなかドラマチック。 実際にこんな会話があったのかは不明ですが、 女王と首相が困難を乗り切ろうと支えあったとするならば、 それもまた、革新ではないだろうか。 ともすれば、この問題をうまく利用すれば、自身の支持率上昇と国民の王室離れを狙って画策できた首相だけに、 この話は彼の懐の深さを表したのではないだろうか。 ブレア夫人も、イギリス女性というよりは、 どちらかというとアメリカ女性っぽく描かれていました。 伝統と謙虚さを重んじたイギリス人、 でも、変われば変わるものだなあ・・・。 彼女のセリフや表情がそれを物語っていました。 あと、面白かったのが、女王の犬たち。 すごくおりこうさん!! ウェルシュ・コーギーなんですけど、女王が"Out!"って言うと、 そそくさと出て行く(笑 かわいいのよね~。 言うこと聞く犬って。 それに犬なのに品がある(笑
今日の評価: ★★★★ (このような映画が作られているということにまず敬意を表したい。 女王と首相になりきっている2人の演技も見もの。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[洋画(か行)] カテゴリの最新記事
|