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テーマ:試写会で観た映画の感想(678)
カテゴリ:洋画(あ行)
原題: INCEPTION 監督 : クリストファー・ノーラン 出演 : レオナルド・ディカプリオ 、 渡辺謙 、 エレン・ペイジ 、 マリアン・コティアール 、 ジョゼフ・ゴードン=レヴィット 、 トム・ハーディ 試写会場 : 東京国際フォーラム 公式サイトはこちら。 <Story> ドム・コブ(レオナルド・ディカプリオ)は、人が一番無防備になる状態-夢に入っている時に潜在意識の奥底まで潜り込み、他人のアイデアを盗み出すという、危険極まりない犯罪分野において最高の技術を持つスペシャリスト。 コブが備えもつ類稀な才能はこの業界でトップレベルであり、裏切りに満ちた企業スパイの世界において引っ張りだこの存在となっていた。 だがその才能ゆえ、彼は最愛のものを失い、国際指名手配犯となってしまう。 そんな彼に絶好のチャンスが訪れる。 彼が最後の仕事と決めたミッションを果たすことさえできれば、かつての幸せな人生を取り戻せるかもしれないのだ。 だがその任務はほぼ不可能に近い「インセプション」と呼ばれるものだった。 それは彼が得意とするアイデアを盗み取るミッションではなく、他人の潜在意識に入り込み、ある考えを“植えつける”という最高難度のミッションだった。 だが、最高の技術を持ち、細心の注意を払って準備を行ったが、予測していなかった展開が待ち受けていた…。 [ 2010年7月23日公開 ] インセプション - goo 映画 <感想> ジャパンプレミアに行ってきました。 前日に突然、神からのメールが! またしても降臨。。。 「余ってるから行きませんか?」と何とうれしいお誘い☆ 前日のお誘いで、しかもこの日仕事でしたので、座席引き換えもお願いしてしまい、 今回も全く労せずして座席を確保。。。 当日は手荷物&ボディーチェックが入るというものものしさ。 入場にとても時間がかかり大変でしたので、 感謝感激雨あられでございます。 お礼に朝焼いたカンパーニュを差し上げたのですが写真撮るの忘れた。。。f^^; ホール内のRサイドのエスカレーターが開演前には動かしてなくて、 全てLサイドからの入場になってました。 私たちはRサイドのほぼ端っこだったんで、大回りさせられてしまった。 R扉も全て締め切り。 でもこの謎が舞台挨拶で解けます。 プレミアのゲストは渡辺謙さん、何と私たちの座ってたすぐ後ろのドアから登場! だからRサイドを全て閉めて見せないようにしたんですね。 謙さん、これがまた、超♪超♪カッコよすぎ。 ほんの数メートル先! すてき~ 通路側の皆様に握手しながら舞台に上がっておられました。 「これって、どんな話ですか?」と誰かに訊かれたら、 「はぁ・・・」と困ってしまうようなお話です、 とのお言葉。 そして、ほとんどCG(グリーンスクリーン)を使わないでセットでの撮影だったそうです。 なので撮影は大変でした、ということでした。 観てみて納得。 これをセットでするというのは(特にホテル廊下のシーンなんかは)一体どうやって撮ったんだ? と思うものばかり。 凝ってます。 人の脳内の、潜在意識の中に侵入してそれを盗む。 それがコブの仕事。 鎮静剤によってターゲットを眠らせて意識の中に入り込み、さらに深い深層心理の「階層」へと引き込み、今度は盗むのではなくインセプション=植えつける。 それが今回コブたちに課せられた指令。 一言で言って、とても映画自体を難解に感じます。 もっともテーマ自体はそんなに難しくはないと思うんだけど。 階層がいくつもいくつも登場して、 しかもそれが同時進行で話が進み、場面の転換で辛うじてどこからどこまでが同じ階層かが分かる仕組みです。 必ずその階層には、もとに戻れるように残留させる人間がいるのですが、これはパンフを読まないとハッキリ言って分からない。 説明などはあまりなく、またあったとしても一瞬でさささーっと終わりますので、集中力が少しでも欠けてしまうと物語が何となく流れていってしまう危険性があります。 頭の中に別の意識を植え付けられてしまう感覚。 例えば、何かにインスパイアされて、そう感じることもあるでしょう。 しかしその「影響されしもの」が誰かから意図的に仕組まれたものだったら? と仮定すると、この話は少しお分かりになるでしょうか。 普段ならそれを自分の意思で決定していると思いがちですが、 ここではその「意識」は、知らず知らずのうちに侵入させてしまっていることになる。 意識の中に軽く侵入されてしまうとやっぱり怖い、とは思います。 他人にたやすく自分を差し出してしまう訳ですから。 何のために彼らはそんなことをするのか? という疑問が湧いてきます。 実はこの動機こそ、この映画を読み解くカギなのかもしれません。 どうにも抑えがたい動機。 それは、他人の深層心理を操れるという優越感だったり面白さだったりするのではないだろうか。 設計師として雇われたアリアドネ(エレン・ペイジ)の脳内が再現されていく過程なども興味があります。 面白い。 その誘惑に抵抗しがたいものはあるのかもしれません。 ただし、それと裏腹な代償もそこにはある。 夢と現実との境界が分からなくなってしまい、誤って現実の自分を消去してしまったり、 更に深い階層へと落ちてしまって現実に戻れなくなってしまうパターンです。 何が夢で何が現実なのか。 その区別をするために、「トーテム」というアイテムが登場するのですが、 できればこれが夢であってほしいと思うことは大抵現実で、 現実として認識したいことが幻だったり。 トーテムを通じて突きつけられる事実もまた残酷だったりします。 とにかくいろんな意味で深い映画でした。 個人的にはこちらの方が『ダークナイト』よりも好きかもしれません。 複雑な方が面白いし。 ただその難解さがネックになっている感はあるかも。 もう2回くらい観るともっと分かるかもしれませんね。 キャストで印象に残ったのは、渡辺謙さんとジョゼフ・ゴードン=レヴィットくん。 謙さんは堂々たる演技。 そしてジョゼフくんの身体能力の高さには驚きました。 エレン・ペイジも大健闘でした。 ベテラン相手に一歩も引けを取ってない。 そして、キックの音がこの音楽だったのは、 マリオン・コティヤールが主演した、この映画でも彼女が歌っていたことに関連づけたのかしら? それとも単に歌詞が映画の内容に合っていたからでしょうか。 「いいえ、私は後悔しない」 ・・・ どんなことが起こってもそれはそれとして受け入れる。 ここも面白い考察になりそうです。
今日の評価 : ★★★★☆ 4.5/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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