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2021.09.13
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カテゴリ:極真空手
​​​​​​ 今回パラリンピックを観ることが出来たのは本当に運が良かったと思った。その中でもベンチプレスで225kgを上げたのは本当に驚いた。その選手は身長160cm位で体重はテレビを通してであるから65kg前後に見えた。その上両足にハンディキャップがあって、床に足が着かない。ベンチ台の上で足を真っすぐ伸ばした状態で上げたのである。この姿勢は、床に足をつけて上げるよりはるかに力を要する。

 昔、大山総裁から「力」についてよく話を聞かされた。大山総裁は一時期、日本ウエイトトレーニングの開祖と言われている若木竹丸先生と1年間位 練習を共にしたと言っていた。若木先生は体重67~69kgで身長162㎝位、その若木先生はベンチプレスを230kg上げていたと言っていた。大山総裁も 同じ位の重量を上げたと言っていた。当時、大山総裁の体重は75~77kgであったと言っていた。ウエイトトレーニングの一つの目安はベンチプレスでは体重の2倍、スクワットでは体重の3倍と言われている。若木先生は体重の3倍以上をベンチプレスで上げていたのである。それと同じことをパラリンピックの選手がしたのである。その上、床に足をつけないというはるかに難しい状態で上げたのである。それを私はテレビで実際にこの自分の目で観たのである。

 私もウエイトトレーニングは相当やった。その結果スクワットは体重の3倍はやる事が出来たがベンチプレスは体重の2倍さえも上げることが出来なかった。当時の私は体重が78kg位で上げた重量は140kgが最高であった。それも両足を床につけて目一杯足を踏ん張り体全部の力を使ってである。もし両足をベンチ台の上に真っすぐ伸ばして両腕の力だけでやったらとても140kgは上がらない。私は自分が経験しているだけにそれがどれだけ凄いことなのか分かるのである。

 健勝者でもベンチプレスで自分の体重の3倍を上げるのは世界中でも何人もいない。50年前に大山総裁から若木先生が230kgを上げた話を聞いた時、私とは異次元の超人の世界だと思っていた。それをパラリンピックの選手がやったのである。私は今回のパラリンピックを観て今迄に経験したことのない感動と本当に心の底から物凄い力で魂を揺さぶられた。
 それは一体、何故なのだろうか。この経験したことのない感動は何なのだろうかとずっと思っていた。それは​​​「人間は不可能を可能に出来る」​​​という現実をあらゆる競技で観たからである。水泳・陸上・球技・ウエイトリフティング等々の中でそれを観たからである。

 ​​​「不可能を可能にする」​​​昔からあるカッコいい言葉であるが私は今迄、観たことがなかった。素質や才能に恵まれた健勝者が驚異的な世界記録などを達成しても私には不可能を可能にしたようには思えなかった。​そして今回の様な感動も湧かなかった。その私が今回のパラリンピックを観て自然と​​「不可能を可能にする」​​​という言葉が自分の心の中で強烈に浮かび上がってきたのである。

 それは私の中にまだまだつきる事のない向上心があったという事である。自分の中に思い描いている夢があったからである。向上心のない人間はパラリンピックを観ても何も感じないし、観ようともしないであろう。向上心とは今よりも少しでも良くするなろう、成長しようという心である。​


 私は人間が生きていく上で何が一番必要なのかと思う。私にとって一番必要なのは、夢と向上心である。今、人生の後半戦を歩いている私にとって今回のパラリンピックは本当にかけがえのないものになった。

​​​​「人間は不可能を可能にすることが出来る」​​​​​





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最終更新日  2021.09.15 16:58:56



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