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2008年05月06日
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高岡ミズミさん原作の、『VIP-蠱惑-』を聴きました。
物語の本流が動き出した事が、ぞくりと伝わってくるドラマに仕上がっていました。

高級会員制クラブ‘BM’のマネージャー柚木和孝の周辺で、不審な出来事が起り始めていました。
そんな折、会員から紹介された青年が、広域指定暴力団不動清和会組長の息子である事を知ります。
そして、不動清和会若頭補佐の久遠彰允の配下の者が、何者かに襲撃されるという事態が起こるのでした…

裏組織の権力闘争勃発の胎動が、底辺に低く響き続ける物語の中に在って、和孝の不安定さが顕わになっています。
久遠という存在が自分にとって唯一無二である事を自覚すればするほど、己の矮小さを無駄に自覚しているようで、でもそこから和孝自身が久遠と常に在る為の矜持を身に備えようと、懸命に足掻いているのも判ります。
2年振りとなる神谷浩史さんの和孝を、再び聴く事が出来た嬉しさを感じつつ、その表現の細やかさに聴き入りました。
和孝の意地の張り方に、久遠という破格な男と出逢ってしまった幸不幸を改めて感じてしまいました。でも時折、垣間見える和孝の根底にあるものに久遠が気付いているからこそ、久遠はもう和孝を手放そうとはしないのも判ります。
神谷さんの芝居はエキセントリックになり過ぎず、その微妙な振り幅が和孝の様々な感情を感じさせます。
和孝には、もう一つ覚悟が必要なのでしょう…

久遠の三宅健太さんの音色が、とても安定していて、その存在を大きくしたと感じました。
決して演り過ぎず、低音に頼り過ぎず、どこか淡々と演じて、久遠が腹の底に持つ苛烈さと誠心を感じさせ、これが2年の時間かな…と、贔屓気味に思いました。
久遠が、もう少し和孝に言葉を与えていたら、とは、この物語を読んでいていつも感じる事なのですが、久遠は和孝が自分自身で自覚してこそ、永遠の伴侶となると判っているので、あえて多くを語らないのでしょう。
ただ、言葉以前に手は様々出すので、和孝がつい反発もするわけで、そのあたり愉しんでいる風でもあり、実は久遠の惚れたもん負けなのかもしれない…と、思うあたりも、健太だからかもしれません。

今回、キャラクターの本質を顕わにした筆頭は、上総朋之の鳥海浩輔さんでしょう。
けっして登場シーンもセリフ量も多くはありませんが、上総という怜悧で果断な男の存在感が実に鮮やかでした。
実行犯を押さえた折の「ゲームオーバーだ」の酷薄さ、事実を告げつつ相手に対して隠そうともしない冷淡さ…
上総の対応の仕方で、その人間の程度が残酷なくらい伝わってきます。

そして、今回一番の興味は、田丸慧一の近藤隆さんでした。
組長の嫡子であり、青年実業家としての表の顔を持ち、更に裏の存在としても当然のように権力を欲する人間の、驕慢で強欲で、全てを自覚して一切隠そうともしない、未熟者です。
近藤さんの、青年らしい魅力的な音色の語尾に、様々表れる慧一の感情が鮮やかで、正直なところ原作を読んだ時以上の面白さがありました。
感情や欲求を貪欲に曝け出し、他者の能力を当然のように使い捨て、全て己の手中に握りこむ事に躊躇しない、どこか過剰でどこか欠落している若者の不気味さを感じます。
‘蠱惑’の最初と最後は慧一のモノローグで、そこに既に独特のムードが漂っていました。
これからの物語の展開に重要な人物であり、キャラクターがどう変容していくのか愉しみでなりません。

原作の続編『VIP-瑕-』は、様々な意味で和孝の為の物語のようです。
引き続き、原作もドラマCDも展開していってくれるよう願っています…きらきら

 『VIP-蠱惑-』 2008年4月 サイバーフェイズ





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最終更新日  2008年05月06日 14時09分59秒
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