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2007年04月10日
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カテゴリ:坂田 博昭

 このリレーブログの担当日は、初めに全メンバー対象に希望を取っていただいて決まったもの。私は希望通りの火曜日の担当に落ち着いたにもかかわらず、どうも火曜日とかその直前には競馬の仕事や取材が当たりません。なんでだろ?

 今日も別競技のお仕事を一日しているので、このブログのネタも見つからないなぁ…とも思っていたのですが、思い切ってその別競技の仕事の中から今日の話題。

 

 あらゆる報道というのは、その報道すべき出来事に関わる人を描きだし、それを伝えてナンボという面があります。人間がやることだから、面白さも悲しさも、また喜びも怒りもあり、それが情報を受ける人の心を動かすから。
 そのジャンルが、スポーツも含めてレジャーや娯楽であれば、尚更。人間のそうした喜怒哀楽こそが、まさにその出来事の商品価値と言えるからです。

 もちろん、競馬もその例外ではありません。馬券の当たりはずれという、他のジャンルにはないプラスアルファで楽しめる要素があるとはいえ、それを除いた本質で考えれば、やはりプレイヤーが何を考え、何を努力し、何に苦しみ何に取り組み、いまの目の前のレースの結果があるのか。私たちがレースを見て、感動をはじめとした様々な感情を持つ(すなわち、レースを楽しむ)ことが出来るのは、そうしたことが何かを媒介にして伝えられ、それを受け止めるからに他なりません。

 競馬に関して言えば、例えばレースの翌日に、スポーツ新聞や競馬雑誌に載る陣営のコメント。あれって、是非とも欲しい情報の一つですよね。それが必ず次の馬券に繋がるかと言えば、次回にはすでに忘れていることも多いわけですけれど、コメントを読んで「そうだったのか」と納得したり残念がったり、あるいはレースに勝ったり負けたりした背景に触れて、レースを見たときのワクワクした気持ちを思い出したり、あるいは馬券を外した悔しさが蘇ってきたり…。そんな色んな気持ちを持てるはずです。

 

 残念なのは、競馬の場合、そうした情報にファンの私たちが接する機会が殆どないこと。地方競馬の場合は、もう皆無といってもいい状況ですし、JRAの競馬であっても、豊富な情報が提供されるのは一部の重賞の一部のプレイヤーに関するものだけ。これでは、仮にレース自体がこれ以上ないほど素晴らしいものであったとしても、その素晴らしさはファンの私たちには殆ど伝わっていないと思うのです。

 今日、私がしていた仕事は、競艇場の「勝者インタビュー」。朝の1Rから最終12Rまで、勝った選手の生の声をインタビューの形で場内やCS放送をご覧のファンの方々にお伝えするものです。
 面白いのは、同じように勝利を得た選手でも、その人の立場や、置かれた状況や、そのレースでの自らのプレーへの納得度によって、勝利を表現するその言葉や表情が全く異なること。喜びを全面に表す人もあれば、勝って「全くダメ」と言った話が飛び出すこともあり、インタビュアーとプレイヤーとの会話としても、実に面白く、また実にスリリングなものでもあります。

 勿論、各プレイヤーのキャラクターも、ファンが注目する要素の一つ。表情は勿論、マイクを向けてノリノリで話す人、慎重に言葉を選びながら丁寧に話をしてくれる人、マイクを向けられること自体に慣れなくて、実に新鮮な恥ずかしさみたいなものに、人柄をにじませてくれる人。そんなプレイヤーの様子を見れば、ファンとプレイヤーとの距離は一気にグッと近づきます。
 そうなればシメたもの。券を買うときに、そんなプレイヤーの表情や言葉をファンは思い出しますから。

 プレイヤーの協力もあって、勝者インタビューは一つの「業界標準」として、競艇界ではかなり広まりつつあります。何より、お客さんの反応が抜群にいいです。せっかく身近に、お客さんに楽しんで貰える対象がいるのだから、ということで、大金払ってタレント呼ぶより、選手の姿を見てもらった方がいいと、「プレイヤー中心」のイベント作りに大きく舵を取る競艇場もあるぐらいです。

 競馬の場合、馬が人間の言葉を解してくれればいいのですが…それは無理。となれば、馬を取り巻く関係者の皆さんに、ファンの私たちは様々な思いを抱いてレースることになるのは、当然の成り行き。
 得てして、ジョッキーや調教師が注目されるケースが多いわけですが、競馬はもっともっと多くの人たちが携わっている。それが他の公営競技にはない「面白さ」に繋がるはずだと思うのです。
 例えば、日々馬を鍛えたり、厩舎チーム全体を取り仕切ったりする調教助手の方にとっては、馬をレースに送り出す気持ちは、また独特のものがあるに違いない。あるいは、毎日馬を世話する厩務員の方は、担当馬の一つの勝利に騎手や調教師とは全く違った喜びを、実は感じているのではないでしょうか。さらに、馬主の方にとって、所有馬の勝利というのは、厩舎関係者とはまた別の喜びがあるはず。

 そんな、1頭の馬に関わる様々な人たちのストレートな気持ちを、リアルタイムでお伝えするチャンスが出来ればと日々考えているわけですけど…どうなんでしょう?

 人が求めているのは、生の人間との触れあい、生の人間のぬくもり。これは人間が生き物である以上永久不変の真理だと思うのです。だとしたら、競馬が「人に求められるもの」であるためにしていくべき事は、自ずと見えてくると思うのです。

 競馬が、そんな感動を与える存在として求められていく。そんな進化のお手伝いをするチャンスがあれば、競馬に携わる者としては、これは最高の幸せです。






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最終更新日  2007年04月10日 23時43分45秒



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