|
カテゴリ:坂田 博昭
水曜日の担当は、坂田博昭です。
昨日、笠松競馬場に出かけてきました。 今日はそのリポート。 毎度おなじみ、笠松競馬場の入場門 この日は、冷たい雨が降るあいにくの空模様 恒例の、「桜のつぼみ」チェック! ほんと、少しずつ、ですね。 明後日3月8日金曜日に迫った、レディスジョッキーズシリーズ笠松ラウンド。 その直前、やはりこの人に話を聞かねば。 深澤杏花騎手 22歳 まもなくデビューから4年 レディスジョッキーズシリーズでは、地元笠松所属騎手として盛り上げます。 「いつもこの大会は、楽しんでいますよ。レースはレースで真剣勝負、きちんとするんですけれども、普段会うことが出来ない女性ジョッキーに会えるのが楽しいですね。殆どが同世代ですし、会って話したり出来るいい機会です。」 さながら、年に何度かの「女子会」のような感覚なのかも知れませんね。 「こうして女性だけのレースを行うことについて、意見があることは意識しています。例えば男性からしたらその分乗れるレースは減るわけですし、馬も出してもらわないとレースは出来ないわけですし……」 ……こう断った上で、大会の意義についてはこんな風に話しました。 「自分のことを見て、騎手になりたい、という女性が増えてくれれば、それは嬉しいですし、増えてほしいですね。」 日本の競馬の仕事場は、男性ばかり。 そんな環境を、彼女はどう見ているのだろうか……。 「笠松で騎手になろう、って思ったときは、まったく気づいていなかったですね。入ってみて、『あ、男性ばっかりなんだ』って思ったぐらいで(笑)。自分はそのこと自体は気にならないです。むしろ、例えば逆に女性ばかりの中に男性、みたいな逆の環境がもしあったら、そちらの方が大変だと思いますよ(笑)、」 彼女は、そういう環境の中でも対応して、頑張ってここまでやってきています。 「厩舎周りの女性の人たちが、娘か、場合によっては孫みたいな感じで可愛がってくれました。」 周囲の人々の「おかげさま」は、彼女も強く感じているようでした。 「女性がもっともっと増えてほしいという気持ちはありますよ。女性同士でないと相談出来ないこともやはりありますし。」 女性であることを過剰に意識するでもなく、とは言え、女性としていまこの場所にいることを意識しないわけでももちろんなく。 なんだかすごく、いい意味で肩の力が抜けたような彼女のありようが、話のあとに印象に残りました。この話題になると、どうしても構えてしまうこちら男性側の気持ちも、何だか少し楽にしてくれるようなそんな感じ。 「騎手になりたい、っていう女性から、SNSのDMで相談が来たことがあるんです。アドバイスではないですけれども、いろいろやりとりをしました。それは嬉しかったですね。」 注目されて、目指してもらえる存在に。 今回の地元笠松でのレディースジョッキーズシリーズが、彼女にとってもまたひとつのきっかけになればいいなと、率直に思いました。 レディースジョッキーズシリーズ笠松ラウンド、明後日開催。 この3月8日金曜日は、国際女性デーです。 明日7日と明後日8日の2日間、JR名古屋駅の中央コンコースでは、レディスジョッキーズシリーズの開催と女性騎手、そして国際女性デーにちなんだイベントが行われます。 詳細はこちらから みなさま、是非お立ち寄りください。 ここからは、メインレースの話 グランダムジャパンの古馬・春シーズンの一戦、ブルーリボンマイルが行われました。 南関東から2頭、北海道から1頭の遠征馬を迎えて、興味深い組み合わせになりました。 3コーナーの引き込み線から出て、コースをⅠ周半する1600m戦 スタートが良かったのは、大井のジュランビルだったのですが…… そこから少し控える形で、グレースルビーを逃がしての番手 ウワサノシブコが3番手 1番人気のコンビーノは、これらをやる形の4番手の外 結果的には……この序盤の位置取りが勝負を分けた感じがありました。 グレースルビーが、ついてきた馬たちを振り切って先頭! コンビーノが追いすがりますが……逃げ馬のマイペース先行を捉えるのは、さすがに至難の業。 「素敵女子」躍動 グレースルビー 7歳の春に、見事重賞初制覇!! 本降りの雨の中だったので、口取り撮影は装鞍所前で行われました。 残念だったのは、コンビーノの塚本征吾騎手 「この馬に、重賞を勝たせてあげたかった……。」 残念そうに話しました。コンビーノにとって、5回目の重賞2着。 「逃げるのは勝ったあの馬だと思っていて、その番手か3番手をと思っていました。しかし、スタートで前にいた竜也さんの馬(ジュランビル)が意外と行かずに、外からもう一頭来ての4番手になってしまいました。馬の状態はアップしてきていたし、よく走ってくれたのですが……この馬はどうしても前に1頭何かがいますね……」 言葉でそうは出ませんでしたが、もしかしたら位置取りに拘っていたら、もう少し逃げた勝ち馬の後ろの近い位置から狙えたのではないかと。そういう趣旨だと理解しました。 冬場は続けて使われながら、調子に関しては渋いコメントしか出ていなかったコンビーノ。春のいいタイミングで、ついに重賞勝利のチャンスを掴めるときが来るのかどうか、引き続き注目したい馬です。 達城龍次騎手の勝利騎手インタビューの模様は、笠松競馬Youtubeライブのこのあたりからですね。 レースの前、「笠松で乗るのは初めて」と話し、競馬場に着くと短い時間でレースを見ながら、馬場の通るべき位置などを確かめていました。見事にワンチャンスを活かした騎乗ぶりはさすが。いい笑顔が出ました。 こちらは、管理する大井の堀千亜樹調教師 「今日も馬体が減っていたように、繊細な馬で長距離の輸送は苦手な馬なんです……」 グランダムジャパンの古馬・春シーズンでトップに立ったグレースルビーですが、このあと遠征が難しいとなると、使えるレースは最終戦のダートグレード競走・エンプレス杯(5月8日川崎)だけ。今年からレース構成が変わって難しい面もありますが、ともあれ今後の動向が注目されます。 なお、4着だったジュランビルは、福永敏調教師によると、レース後問題がなければ来週3月14日木曜日の若草賞土古記念(名古屋)に連闘で望む見通しです。 来週は引き続き笠松の話題と、あとは佐賀のお話、かな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年03月06日 21時14分30秒
[坂田 博昭] カテゴリの最新記事
|