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カテゴリ:坂田 博昭
水曜日の担当は、坂田博昭です。
今週も、まずはレディースジョッキーズシリーズの話題から。 と言っても、レースの話ではなく、それにちなんで行われたイベントの話です。 名古屋駅の中央コンコースのど真ん中で、3月7日・8日の2日間、レディスジョッキーズシリーズと「国際女性デー」にちなんだイベントが行われました。(取材日は3月7日) 7日木曜日の10時にこのイベント会場がオープンしたのですが…… その直後から、このように通りかかる人々が足を止めて大盛況 地方競馬の女性騎手たちのパネルが飾られ、翌日の笠松でのレースの告知アイテムも配られていました。 国際女性デーの象徴とされるミモザの花と、ミモザイエローに包まれた会場は、ここだけパッと光が当たったかのような華やかな雰囲気に包まれていました。 花で作られた、馬の像 [等身大」と言っていいほど大きくて立派な像は、とても人目を惹いていました。 馬の像と一緒に写真撮影したお客さまには、先着で鮮やかなイエローのミモザの花がプレゼントされていました。 このイベントを制作された方々に話を聞きました。 イベントを担当されたジェイアール東海エージェンシーの皆さん 左から、川原田さん、千葉さん、佐藤さん、鈴木さん 右から2番目の、佐藤遼花さんにお話を伺いました。 「この場所は、人通りはあるんですけれども、少し明るさが暗い面があるので、そこを意識して出来るだけ華やかになるように心がけました。」 この場所で、ということも、イベントの具体的な中身も、NAR担当者の監修を受けながら彼らが考え出したもの。JR東海の子会社で、名古屋駅のこの場所の使い方は手の内に入っているだけに、このように場所にフィットして、なおかつ訴求力がある場所を作り上げることが出来たのでしょう。 そのほかにも、来場した人たちが足を止める、滞在して何かを感じる「基本的な仕掛け」で、丁寧に場所を作り上げていったみたい。 来場客が、壁に飾られたノベルティアイテムを自ら剥がして取る「ピールオフ」。体験型のツールとして、いま流行なんだとか。 ジェイアール東海エージェンシーの皆さん、今年度1年間NARのイベント制作に携わり、初めて競馬に関するイベントの企画制作を担当されたそうです。競馬のことも外から、そして一から勉強しながら取り組んできたとのこと。だから、このように目を惹く、競馬のイベントとしては斬新な仕上がりになったのでしょう。 彼らの担当は、一応3月いっぱいで一区切りになりますが……有り難いことです。こうして競馬を手伝ってくれる人々が増えていくというのは。 勿論、すでに競馬関連で様々なことを手がけている方々のノウハウも良いのですが、新たな考え方や発想を取り込んで行くと言うことも、競馬という物事が広まって続いていくためには大切なこと。 我々も、「新鮮なこと」を取り入れながら、頑張って行かねば。 国際女性デーも、レディスジョッキーズシリーズも、どちらもアピールしながら人々の耳目を集める、参加していてとても心躍るようなイベントでした。 ここからは、笠松競馬場のリポート レースの話題は3歳馬の重賞・ジュニアグローリー(1400m) もう少し、際どい勝負になるかと思ったのですが…… 最後の直線では、このように半ばですでに圧倒的な差 後ろでは、差してきたワラシベチョウジャも、粘るクリスタライズも、人気のミトノユニヴァースも、もはや置き去り…… スティールアクターと加藤聡一騎手 前走の名古屋・スプリングカップに続いて、重賞連勝!! 「後ろから他の馬が来ているのはわからなかったし、仮に来ていればまだ伸びたはず。そのぐらい手応えに余裕がありました。」 レースの振り返りだけでなく、先々へ向けての期待感も言葉の端々に感じられる、そんなレース後の談話でした。 加藤聡一騎手も、角田輝也調教師も、口を揃えてこう話します。 「元々、名古屋に移籍してきたときから、走る素養はあった馬。」 戦歴だけ見れば、ここに来て急上昇!という印象をどうしても持ってしまうのですが……そういうことでもなかったみたい。 「転入後続けて使ってきたあと、前走の前に一息入れて、馬体が増えて結果が出たのが良かったですね。厩務員が熱心に取り組んでくれたお陰です。」 このあとも名古屋に残って、3歳重賞戦線での活躍を目指すと聞きました。 東海地区のトップの一角を占める存在になったことは、間違いありません。 笠松のワラシベチョウジャが、休養明けで2着と好走しました。 レース前の返し馬でのワラシベチョウジャ 馬体重が前走比マイナス10kgでした 管理する笹野博司調教師は…… 「放牧先から馬体を減らして帰ってきて、更に中間に歯替わりがあったために、馬体減での出走になりました。その分、まだこれから良くなる余地があると思います。」 渡邊竜也騎手にも、話を聞いてみました。 「追い切りのあと馬体が減っていると聞いて、そこからはこれ以上減らさないようにと意識した調整になりました。馬体がしっかりしてくれば体力もつくし、関節のゆるさも改善してくると思います。」 馬の感触については、かなり前向きに捉えている様子でした。 「折り合いはつくし、頭がいい馬です。他馬に怯むところもなく、レースは上手な馬と言えますね。追って重心が下がる感じがあり、自分はこういう馬は好きです。今後に向けての期待感がある馬ですね。」 この日のレースについても、手応えがあったみたい。 「いままでは、挑戦して来る馬を退ける立場のレースでしたが、今日は挑戦者としてレースが出来ました。勝ち続けている馬は一度負ける(休養前の大敗のこと)とえてしてガタッとくることもありますが、今日はしっかり走れて良かったです。今日のレースは自信になりました。」 次はネクストスター中日本(3月28日名古屋・1500m)。そして短距離路線を進むとなれば、当面の目標はぎふ清流カップ(6月20日・1400m)になるでしょう。 笠松の3歳馬にも、このように楽しみな馬が出ています。 翌日、3月8日のレディスジョッキーズシリーズの話は、次回余裕があれば。 レースのリポートはすでにウェブハロンにも出ているので、そちらもご覧下さい。 最後、週末日曜日・10日の佐賀競馬場から。 古馬の重賞・九州クラウン(1400m)が行われました。 晴天ですが……空気は冷たさを感じる一日。 日が落ちると、急激に寒くなってきたのですが……文字通りの薄暮レースで、レース終わりの時刻がまだそれほど遅くならないのは、助かりました。 重賞レースには、他場の騎手も招聘することが出来るルールがありますが…… この日の遠征騎手は、私にとってはとても馴染みのある方々でした。 左から井上幹太騎手(兵庫) 石川倭騎手(北海道) 落合玄太騎手(北海道) 井上幹太&石川倭は、元はと言えばホッカイドウ競馬で同時デビューの同期。ふたりが実戦で同じレースに乗るのは、井上幹太騎手が北海道から移籍したあと、もしかしたら初めてかも、とのことでした。 落合玄太騎手は、この日は話題の「テイエムサウスダン」の乗り手として呼ばれ、馬主服で登場。ちょっと見た目に新鮮な感じがしました。彼は、佐賀競馬場では初めての騎乗だとか。 「兵庫で、楽しく仕事が出来ていますよ」と話す井上幹太騎手。 この笑顔がいいんだよな。 この日は、メインレースを含めて4鞍に騎乗しました。 また、このように他場でも面白い機会があるといいですね。 メインレースの九州クラウンは、なかなかの混戦で面白いレースになりました。 各馬それぞれの位置から、最後は横に広がっての攻防。 馬場の真ん中から、鋭い決め脚を繰り出して抜けたのは、ジョンソンテソーロでした。 山口勲騎手の勝利騎手インタビューの模様は、オフィシャルYoutube映像のこのあたりから。 管理する東眞市調教師は、レースのあとホッとした雰囲気でした。 「怯むところがあって後ろからの競馬になりがちでしたが、それも良くなっていますね。今日は位置は取れた方です。どこからでもレースは出来る馬だし、佐賀に来たときよりも力をつけています。」 これで、JRA2勝クラスから転入して、8戦7勝。タイトルも取りましたから、堂々、佐賀の看板場の1頭として活躍していくことになります。 とはいえ、このあと佐賀で目標になる短距離の重賞レースは、初夏の吉野ヶ里記念ぐらい。 今後は、遠征も視野に入れながら向かう先を考えていくとのことでした。 出られるかどうかわかりませんが…… 5月下旬に移り距離も1400mになったオグリキャップ記念なんかはどうだろう? あの決め脚、十分通用の可能性があると思います。 もう1頭、注目している馬がいました。 それは、テイエムサウスダン 返し馬でのテイエムサウスダンと落合玄太騎手 昨年がJRAで全くの不振で、今年に入り佐賀に転入 緒戦の姫路・兵庫ウィンターカップは終いいっぱいになりましたが、この日のレースでは4コーナーで先頭に立って粘り、2着とは僅差の4着に踏ん張りました。 平山宏秀調教師の話 「もうひと絞りですね。良くなってきています。馬格があるから調教も難しいところはありますが、次はもっと良くなるでしょう。」 実績が実績、ですし、ファンも多い馬ですから。 今後の動向からは目が離せません。 明日は、名古屋競馬場に出かけてきます。 グランダムジャパンの若草賞土古記念 今年から、古馬のレースに模様替えしました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年03月13日 15時16分57秒
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