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テーマ:ミステリはお好き?(1432)
カテゴリ:海外文学
映画化された「ボーンコレクター」リンカーン・ライムシリーズの最新作(第5弾) 「総じてマジシャンは、奇術は効果(エフェクト)と手段(メソッド)のニ要素から成っていると考える。エフェクトとは観客の目に映るものであり、メソットとはエフェクトの影で行われる秘密で、これがエフェクトを発生させる」(本文より) ライムシリーズは、デイゼル・ワシントンとアンジェリーナ・ジョリーで「ボーン・コレクター」(第一作目)が映画になりましたね。四肢麻痺の元ニューヨーク警科学捜査部長リンカーン・ライムとその手足となって動く女性警官アメリア・サックスのシリーズも五作目となりました。第二作目で中断かとか、一発モノ小説とも、言われたようですが、ここまで続くのは根強いファンも居てのことでしょうし、内容の充実やキャラの魅力。。なんでしょうね~。 ●師弟関係 あとがきの法月綸太郎氏によると、「魔術師」は<師弟関係>が一つのテーマでもあると言ってます。1作目から5作目の間に、二人の<師弟関係>は、さらに深まり?アメリアが身体を休める場所はリンカーンのベッドになってました。動かない身体に足を回して眠りにつく、。二人のパートナーシップが今後どのようになるのかも、興味深いです。次作ではもしかして、ライムは手術を受けてもう少し動けるようになっているかもしれない、、そんな展望、希望も抱かせる記述がありました。 ●魔術の殺人 今回の事件は魔術師による連続殺人事件。犯人は有名なイリュージョニスト(魔術師)の有代表的な演目になぞらえて、犯行を行っています。 第一の演目:ハリー・フーディーニによる脱出トリック「消された男」 第二の演目:P・T・セルビットによる「美女の胴切り」 第三の演目:フーディーニによる脱出トリック「中国の水牢」 ・ ・ etc 犯行は第三まででは終わりません。一体、犯人の目的は?ライムチームは彼の正体、その手口など分析、追跡します。天才科学者捜査官ではあってもマジックという独特な世界にはしろうとですから、副主役的存在の"カーラ"という修行中のイリュージニストもチームにスカウト。 ディーヴァーお得意の<どんでん返し>にハラハラ、うれしい驚きの連続でした。 マジックよりも、おおがかりな仕掛けのことをイリュージョンというのですね。この独特な世界についても知ることができて面白かったです。イリュージョンの代表的な演目に沿った殺人や、犯人の早替わり(変装の早わざ)、腹話術、証拠の捏造などなどライムとサックスコンビを翻弄し、まさしく「頭脳戦」を繰り広げます。犯人は相当なシリアル・キラーです。さらにはアメリアのキャリアアップ、ライムの介護人トム”かあさん”との辛口トークなど、面白いです。 ●関連映画 今年から撮影に入っているヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベイルの「 プレステージ」(「奇術師」)も、大々的なイリュージョン対決が楽しみな映画です。 クリストファー・ノーラン監督(「 バットマン ビギンズ 」「メメント」)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年08月05日 23時11分22秒
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