セーターまで編めるそうです、
犬の抜け毛で。
Excite|犬の抜け毛でセーターを編む!?以前繊維メーカーにお勤めで、現在はペットシッターや、ペットに関する相談を受け付けている『ぱれっと』の古谷さんにお話をお伺うことにした。
「犬の毛セーターは、オーストラリアなんかではポピュラーなんですよ。僕は10年くらい前に自分の犬の毛をどこかで紡いでほしいと思ったんですが、僕自身が繊維メーカーにいたということもあり、よくよく調べてみると、自分でもやれるなと思ったんですよね」
作り方はかんたん。集めた犬の毛を洗濯ネットに入れて、シャンプーや柔軟剤を使って軽くほぐしながら洗う。次に、スリッカーブラシ(犬の毛のもつれをほどくブラシ)を2本使って、毛をすり合わせる。そして分量がたまったら、手芸屋さんに売っているスピンドルという糸撚りの道具(2000~3000円くらい)を使って、コマのように回しながら糸を撚る。この糸がある程度たまったら、5分から10分間蒸し器へ。こうすることで、糸がほつれにくくなる。翌日には、もう編むことが可能だ。
「スピンドルで作った毛糸は多少ボコボコしていますが、暖かみがある。犬の毛はクリンプという曲がっている毛が多いので、暖かいんです。でも細い毛糸で編みたい人は、『マーガレット』という糸撚りの機械を通販などで購入するのも手かもしれません」
「ぱれっと」さんのHPでは、詳しい手順が写真つきで見られます。
コチラ。
とにかく一度毛糸にさえできれば、個々の編み物スキルで編めるものが編める、ということですね。
考えてみれば羊毛だって動物の毛なわけですし、犬の毛での編み物も不思議なことではないのかも知れません。
ただこの犬の毛での編み物、手間隙かけて糸にしても、セーターを編む以前に重要な問題があるようで…。:
「(略)犬の毛でセーターを作るには、羊毛セーターの1.3倍の重量が必要。中型犬だと3年ぶんくらい必要です。だからちょっと面倒という方には、糸を撚る必要がないので簡単だし、セーターほどの分量も必要ない枕がおすすめです。ただ枕の場合、犬の毛は固まりやすいので、ポリエステルを半分混ぜるといいですよ」
まず物理的な量を用意しなければ、セーターのような大物は編めないということですか。
糸がなければ編めないのは当然のことですが、犬の毛は羊のそれほど多くないでしょうから、セーターのような大物は編む作業以上に時間が必要になるわけで、なかなか完成への道程は遠いようです。