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2006年02月08日
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カテゴリ:読書感想
「レキオス」池上永一 読了しました。感想です。

レキオス

沖縄的マジックリアリズム小説。(文庫の大森望×豊崎由美対談より)
米軍から返還された天久開放地に巨大な魔方陣が出現。伝説の「レキオス」を巡って様々な時代、土地で入り乱れる個性豊かな(っていうか豊かすぎる)登場人物たち。伝説の地霊「レキオス」は果たして蘇るのか・・・

久々に超ド級の伝奇小説を読みました。せせこましい常識やリアリズムを打ち破る破天荒さ。一旦この世界に入り込むと、ページを捲る手が止まりません。例えば、時空を超えてストーリーが展開するんですが、19世紀(ペリー来航時)の登場人物、元祖アメ女のナビーは、19世紀にも関わらずギャル語で喋ってます。「えー。オーゲスタじゃーん。(中略)♪わーい。♪わーい。」ってな感じで。これを時代講釈がなってないなんて、ちっちゃいことを言っちゃあいけない。
小野不由美は「東の海神(わだつみ)西の滄海」の後書きでこう言ってます。
「これは異世界を舞台にした物語です。(中略)作中で「伊達ではない」という言い回しを使いたかったのですけど、これはどう考えてもこの世界、この時代、使用されるはずがありません。」
小野不由美氏のように、作中の世界で使われるはずの言葉を使わないといけない、そう考えるのは全く全然悪いことじゃないです。それが真摯な姿だと思う。
でも、「レキオス」を読むと、そんなことは些細なことじゃんって割り切って、自由に想像(というか、この作者の場合は妄想か?)の翼を広げる、というのも間違いじゃないよねって思えます。(ただし、この場合はよっぼどストーリーテリングの力がないと、モノの書き方を知らないお莫迦小説になりさがってしまうけれども。)

この「レキオス」みたいに想像(妄想?)の翼を広げて自由気ままに(でも、計算を張り巡らせて)書いた作品っていうと、思い浮かぶのが藤崎竜の「封神演義」。妲己ちゃんは「わらわはゴージャス生活をエンジョイしてるわん」なんてよく言ってますが、紀元前1100年頃にゴージャスとかエンジョイなんて言葉あるわけない(笑) でも、皆、「封神演義」読むときってそんなこと気になんないでしょ?天下と紂王のシーンとか、ナタクと馬元のシーンとかその他諸々、感動しちゃうでしょ?それとおんなじなんだな、うん。

あと、特筆すべきなのは登場人物でしょう。
変態人類学者のサマンサ、トリプルアクセルどころかクワドラプルまで飛んでしまう(笑)ユタのオバァ、元祖アメ女でコギャルなろみひー、屋台で「お祝いだからねー。お祝いだからねー。」と言いながらポーポー(沖縄風クレープ)を売る2人のオバァ。
主人公のデニス(女性)もかっこいいけれど、はっきり言って彼女達の前じゃ霞んじゃいます。
特にサマンサなんか、何をどういっていいやら分からんくらい、濃いキャラクター。暴走しまくり。おかげでサマンサタバサのバッグを見かけると噴出しそうです。これじゃ完璧変な人です。誰か助けてください。

でも、このサマンサ(オルレンショー博士)は侮れません。自然界を支配するっつー4つの力、いわゆる重力、電磁気力、弱い力、強い力を軽々と言及しちゃってます。ってか、伝奇小説の中に素粒子物理学、万物理論を持ち込む池上永一のセンスがびっくり仰天なわけですね。一応ささやかながらSFも好きだったりするので、この辺は思わずほくそえんじゃいました。

あと、ラジニとか友庵とかチルーとか、魅力的なキャラクターはいろいろですが、きりがないので省略。

とまあ、読み終わってみると、なんやかや盛り沢山でおなか一杯、満足満足、苦しゅうないっていう感想を持ちました。ご馳走様でございました(笑)

ちなみに、サマンサタバサってなんじゃらほいって人はこちらをどうぞ。
Samantha Thavasa Japan Limited

そういや、池上永一作品といえば「バガージマヌパナス」ですが、途中まで読んで放り投げたまんまです。この勢いでそろそろ読み返すかなぁ。





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最終更新日  2006年02月08日 21時54分37秒
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