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テーマ:ミステリはお好き?(1494)
カテゴリ:読書感想
Gの意味は「タイトルにギリシャ文字が入っているため、「Greek」の「G」だと思われる。」とウィキペディアに書いてありました。自分はてっきり、海月くんってのは偽名で、本名の頭文字がGだから、Gシリーズなんだと思ってました。成る程ねえ!
身元不明の4人の男の死体につきまとう「λ(ラムダ)」の文字!! 密室大量殺人? 一連の事件との関連は!? 密室状態の研究所で発見された身元不明の4人の銃殺体。それぞれのポケットには「λ(ラムダ)に歯がない」と記されたカード。そして死体には……歯がなかった。4人の被害者の関係、「Φ(ファイ)」からはじまる一連の事件との関連、犯人の脱出経路??すべて不明。事件を推理する西之園萌絵は、自ら封印していた過去と対峙することになる。 「僕は考えた。もう、そればかりを考えていたよ」 「まあ」西ノ園は微笑んだ。 「だから、こんな人になってしまったのですね?」 さすが、へっ君(笑) ※ネタバレの箇所は反転してます。 物語のメインを担うはずのC大トリオが、まさしく「いるだけの存在」になってます。海月くんは推理するものの、今回もやっぱり犀川先生のいいとこどり。 海月くんって、ポジション的に犀川先生の後継者だと思いながら読んでるんですが、相変わらず存在感がないです。国枝先生の方がよっぽど存在感があるぞ。(←ケーキのエピソードがかわいい) 海月くんが活躍するとき、それは犀川先生と保呂草さんが死んだとき………なわきゃないでしょうが、とんでもないアクシデントに見まわれてこの二人が退場せざるを得ない状況にならないと、海月くんの出番なんてないんじゃないかという不安が頭をよぎって仕方ないです。怖っ!(((( ; ゚ Д ゚ )))ガクガクブルブル 今回は、前作と違ってちゃんとミステリしてました。建物自体が動く、もしくは動かすというのはいかにも森氏らしいトリック。(ちょっとだけ、「笑わない数学者」を思い出しました。) 手がかりについてはフェアに書かれてあったのに、自分がそれに気が付かなかったのはうかつとしか言いようがなく、萌絵以上にショックでした。っていうか、萌絵が気付かないってのはどうなの?なんか、萌絵ちゃん、思考能力が退化してないか?二十歳すぎたらただの人現象? ・・・・・・と、随分えらそうなこと行ってますが、明晰な頭脳を持ってるという設定に対する期待の現われととっていただければ(笑) そして、最近の森作品にしては、ちゃんと分かり易い動機が描かれてたと思います。珍しい!←ここで珍しいって感想もミステリとしてはどうかと思いますが。 それにしても、タイトルのラムダの意味ですが、萌絵の「もしかしたら、田村さんだからラムダにしたのかしら」という台詞を読んで、ちょっとばかり思考停止してしまいました。うわわ、これ一歩間違えたらバカミスじゃん!→田村=たむら⇔らむた=ラムダ うまい!山田くん、座布団1枚!とは思いましたが、ちょい微妙?(笑) このGシリーズ、惰性で買い続けてるシリーズなんですが、登場人物同士の関係も少しずつ明らかになり、萌絵の内面も掘り下げられてきたので、ここらでどっかんと物語が動いて欲しいところです。 まあ、四季が出てきたら、そこでもう、抽象的表現で煙に巻かれて終わりというオチも十分ありそうですが。←( ̄□ ̄;)!! それにしても四季絡みの物語って、森さんのライフワークと化してるんでしょうか。ライフワークならライフワークで構わないんですが、長く続けるならジョジョみたく、区切り区切りでちゃんと方をつけて欲しいところです。シリーズ通じて四季の陰が色濃いですが、風呂敷を広げっぱなしというのだけは勘弁してくれ。 まあ、これでGシリーズは5作目。シリーズ終了まで5冊はある(と思う)ので、風呂敷を畳むには充分でしょう。(と思っていいよね?) C大トリオ(+国枝先生)の更なる活躍を期待して、買い続けていこうとは思ってます。 忘れちゃいけない、萌絵と犀川先生の関係ですが、亀の歩みではあれど、うまいこといってるようで、何よりでした\(^▽^)/ そうそう、あとですね、免震構造について、とても勉強になりました。 今回は意外とお役立ちミステリ(笑) 感想を読ませていただいた素敵サイトさま →まじょ。のミステリブロ愚 ながし読み日誌 のぽねこミステリ館 booklines.net» きつねの本読み Alles ist im Wandel 日々のあぶく まあぼの交差点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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