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2006年12月14日
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カテゴリ:読書感想
お見合いパーティというものに参加したことがありません。
女性は会費がただっていう男女不平等なパーティーに参加して喰い散らかしてこようかと思ったことは多々あれど、今のとこ実現はしてません(笑)

ただ、これを読むと、行かなくて良かったとは思いました。
サクラを用意したり、料理がドン・○ホーテで勝ってきたポテチだったりってのはいかにもありそうです。
メモメモ。ただより高いものはなし(←何か違う)

というわけで、「真夜中のマーチ」はお見合いパーティなる怪しげなパーティを主催して荒稼ぎするヨコケン(横山健司)と驚異的な記憶力と集中力を誇るミタゾウ(三田総一郎)と美人で高飛車なクロチェ(黒川千恵)が繰り広げるスラップスティック系のクライムノベルでした。



自称青年実業家のヨコケンこと横山健司は、仕込んだパーティーで三田総一郎と出会う。
財閥の御曹司かと思いきや、単なる商社のダメ社員だったミタゾウとヨコケンは、わけありの現金強奪をもくろむが、謎の美女クロチェに邪魔されてしまう。
それぞれの思惑を抱えて手を組んだ3人は、美術詐欺のアガリ、10億円をターゲットに完全犯罪を目指す!が…!?




この手の話は、犯罪が成功しても失敗しても、上手い人が書けばかなり楽しいジャンルですが、さすが小説巧者の奥田英朗、十分楽しませていただきました。カリカチュアライズされた登場人物達が所狭しと暴れまわります。読んでて爽快♪

ストーリー的には、現実はこんなに簡単にはすまないだろと言わんばかりに、いろんなことがきれいに解決して、ストンとあるべき姿に収まります。それだけじゃなくて、続編の可能性も十分ありそうな含みをもたらせるあたり、奥田さんのやることは憎たらしい(笑)
えっと、これは読者に対する焦らしプレイですか?(←プレイ言うな)

泥棒ってことで、単純に伊坂さんの陽気なギャングシリーズを思い出すんですが、あちらの登場人物と違って、主人公たち3人はかなり駄目駄目です。
超人的な能力も特になく(ミタゾウは違いますが、日常生活に役立つどころか平穏な日常生活の阻害要因と化してるので一概に長所とは言い切れない)、いろんな問題を抱えてますが、その問題っていうのもかなりくだらないです。まるで、もう一人の自分を見てるよう(笑)

ラストも二転三転。テンポもよくて、読んでてワクワクしました。
重厚な小説もいいけれど、こうゆうご都合主義的でライトなノリの小説はやっぱり楽しい。

ホント、奥田小説は外れがありません。
奥田さんの小説巧者ぶりをまざまざと見せ付けられた1冊でした。

あ、そうそう、この小説の中で一番のお気に入りは、なんと言ってもストロベリーです。
やっぱ、泣く子と動物には誰も勝てませんw

感想を読ませていただいた素敵サイトさま
ぱんどら日記 "やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!! たりぃの読書三昧な日々 
猛読醉書 DOLCE FAR NIENTE 粗製♪濫読  みかんのReading Diary♪ 柚子すき毎日 
19番の独り言 本を読もう








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最終更新日  2006年12月14日 23時26分54秒
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