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ぼんちゃん、ゆきちと時々おとん

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おいで下さり、有難うございます♪

小説のよな、実話犬猫ドタバタ日記。
色んな子が出て来ます。
2007.12.14
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テーマ:猫のいる生活
カテゴリ:猫、犬
2004年の秋に近付いたとある日、梅田の都島通りで
毎週やってる猫の里親探しが目に入った。

こうちゃんと一緒に近くの喫茶店に入っていたと思う。
お茶をして、何らかの事情で一人外に出た。

里親探しの中に入っているケージの中には沢山障害を持った猫や
健康そうな猫が居た。

目に付いたのが、雪。即ちゆきち。
小さくて小さくて、タッパーに砂を入れてその中でうつ伏せで眠っていた様に見えた。
でも、後ろ足に包帯を巻いていて、血が滲んでいた。

「おばちゃん、これ、どないしたん?」
「飼い主の虐待で足切られたんよ。酷いやろ?」

私は頭の中が真っ白になった。
聞けばその飼い主は教員で夜逃げしたらしい。
その家は猫屋敷になっていたそうだ。

こんな小さな子が可哀想に・・・と思いつつ、よく顔も見なかったが、
一度カフェに戻った。
こうちゃんと話していてもその猫の事が頭から離れず、
私はぼんやり話を聞いていた。

「痛かったろうなぁ」と。

カフェを出て、私達は駅に向かった。
途中で里親探しのあの場所を通った。
「ちょっと待って」とこうちゃんに言って、
「おばちゃん、あの猫まだ居る?」と聞いた。
こうちゃんは「おい???」と嫌な予感がした模様だった。

「まだ居るで。抱いてみるか?」
「うん、抱かせてみて」

嫌がったけど、小さくて可愛い、ちょっと茶トラの部分が薄い茶色の
変わった三毛猫だった。女の子だとすぐに判った。

「おい?まさかそれ、飼う気か???」
私は黙って、「おっちゃん、有難う」とおじさんに言って
連絡先を教えて貰った。
「ここに連絡して来てな」とおばちゃんが言った。

その頃はまだ実家に住んでいた。
私は親にぼんちゃんが居るのを承知で、「一本足の無い三毛猫飼っていい?」
と訊いたが、即効「あかん!」と言われた。
「うちはぼんちゃんで手一杯。そんなもん飼えるかいな!」と怒られ、
連絡先に「あのー、親が駄目だって言ってるんですが・・・」と
言ったらおばちゃんは「それじゃ仕方ないわ」と面倒臭そうに言って電話を切った。

私はどうしてもあの子が欲しかった。
他の猫では駄目だった。

私は決断した。
「この家、出て行くわ。こうちゃんと暮らすから」
親はびっくりした。
「あの猫の事が原因か?」
「そうや。こうちゃんやったら一緒に飼ってくれるもん」
親は本気にしてなかったらしいが、
私はこうちゃんに相談してマンションを探し始めた。

ボランティアの規定はそれはそれは厳しく、同棲は駄目だとか一軒家でなくてはならないとか、
何だか思い出せない程事細かく決まりがあった。

そして家に引越したのが10月24日。
早速、連絡してみた。
するともうその猫は別のボランティアさんが面倒をみていた。
拾い主のボランティアさんとその子の面倒をみているボランティアさんは
私の家に一緒にやって来た。

「何か、今面倒みてる環境とちょっと似てるし、いい人そうやから押してみますわ」
と面倒をみているボランティアさんが言ってくれて、3ヶ月程待たされたけれど
何とオッケーが出た。

が、そこで話はトントン拍子には進まなかった。
病院へ連れて行ってエイズと判明したのである。
「どうですか?それでも飼う気、ありますか?」と言われて流石に戸惑った。
「猫エイズはね、白血病よりはずっとマシで、ストレス無く育てれば
発症しない猫も沢山いますよ」と言われ、決心が付いた。

「飼います。その子がいいんです。」

もう一度その子を本格的に連れて来た時、契約書みたいなものにこうちゃんは
沢山署名していた。
どうやら特別扱いだったらしい。
足の無い子だったから、貰い手も付きにくいというのもあったのだろうな。

私は雪乃というペンネームを持っていたので、それから雪を取って雪と名付けた。
雪は最初、人間が怖かった。無理も無いだろう。足を切断されたのだから。
足は何度も医者に見せたらしいが、切断面から骨が出ていて、
歩く時、とても痛そうだった。

そんなこんなで、雪は見る見る私にだけ懐いて行った。
ママが一緒だったらあちし、幸せにゃの♪という感じになった。

マンションは猫禁止だったけど、黙って飼った。
お隣にベランダ伝いに行ったりして煮干で釣って帰って来させた事もある。
だからお隣は知っていた。バルサンをたくのに、「お宅、猫居るから」と言われて

思いっきりばれてるやん!!!

が、暗黙の了解という事でお隣さんは管理人さんには黙っていてくれた。

ある日、突然雪にさかりが付いた。
全然予期していなかった。
元々全くといっていい程鳴かない子だったのに、

うご~、がご~、うが~

と深夜日中問わず鳴くので、こうちゃんが怒鳴りつけていた。

これはいかん、と慌てておかんにぼんちゃんの去勢手術をした先生が箕面に居る、というのを思い出した。
ボランティアが連れて行ったら安くなり、それはそれは上手な手術でお見事だった。
なので、お腹を開ける手術だけに、昔みーちゃんという猫を避妊手術の失敗で亡くしていた私は最高の医者に金は幾ら掛かってもして貰いたかった。

連絡先が判り、すぐに私は雪を病院へ連れて行った。
おとんが運転してくれた。
あの人見知りの雪が、先生に最後は近寄る迄なっていたので、安心して任せた。

だが、問題があった。
先生は切断された足の骨をもっと上から切らないとこのままでは痛くて可哀想です、と仰った。

帰ってボランティアさんに連絡したら、面倒をみていた方のボランティアさんが
電話を掛けて来て、「これ以上脚を切るのは如何かと思う」と言われた。

でも、走れない雪が可哀想で、医者は切断すればある程度痛みも無く走れる様になります、
と仰ったので、手術をお願いした。

手術は一泊してされる事となったが、押したので、二泊した。
迎えに行くとエリザベスを付けて、お腹に包帯を巻いて足にゴムを被せた
何とも言えない姿の雪が居た。
エイズの検査もお願いした。
やはり間違いではなく、陽性だった。

精算している間、こうちゃんが雪の入った鞄を持っていたら

雪、見事にお漏らし(--)

シートを貰って、すみません、すみませんと謝って、車に乗った。
勿論帰って鞄は洗濯した。

雪は歩く時、とても変だった。
痛かったのだろうな。
手術した方の脚を上に上げて歩いていた。
でも、あのさかり特有の鳴き声は出さなくなっていた。

一週間後位だっただろうか、雪はエリザベスも包帯も取れて、
脚を見たらちゃんと上から付いていた。
先生は「途中で可哀想だったので人間で言うと膝の部分から切断して筋肉を
クッションにしてあるので、歩けます」と仰った。

嬉しかった。ボランティアの人に連絡して、脚のちょっと上を切っただけで、
走れる様にまでなると言われました!と言うと
「雪乃さんにあずけて良かったです」と言われた。
ボランティアさんはちょっと涙声だった。

見る見る雪は歩く様になり、傷が完治した頃には走ったり飛んだり、
ゆっくり歩く時は矢張りびっこを引いてるけれど
走れば普通の猫と変わりなく見えた。
雪は、手術して正解だったのだ。

雪が走り回る日が来る事なんて考えた事が無かった。
本当に嬉しかった。
雪は痛くないので、おもちゃで激しい遊びをして高くジャンプも出来るし、
洗濯機の上にも乗れる。
雪は新しい脚を手に入れたも同然だった。

ゆきちの話はこれから続きます。

おもろい雪





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Last updated  2007.12.14 23:30:46
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