カテゴリ:介護
ご飯の上にオシッコをされたり、スリッパの上にウンコが載せてあったり…
94歳の「老人デイケアのアイドル」 現代ビジネス 10/19(木) 13:03配信 【以下転載】 老いればさまざまな面で、肉体的および機能的な劣化が進みます。 目が見えにくくなり、耳が遠くなり、もの忘れがひどくなり、人の名前が出てこなくなり、指示代名詞ばかり口にするようになり、動きがノロくなって、鈍くさくなり、力がなくなり、ヨタヨタするようになります。 世の中にはそれを肯定する言説や情報があふれていますが、果たしてそのような絵空事で安心していてよいのでしょうか。 医師として多くの高齢者に接してきた著者が、上手に楽に老いている人、下手に苦しく老いている人を見てきた経験から、初体験の「老い」を失敗しない方法について語ります。 *本記事は、久坂部羊『人はどう老いるのか』(講談社現代新書)を抜粋、編集したものです。 94歳のアイドル 今のデイサービスでも同じでしょうが、私が勤めていた老人デイケアでも、認知症の人のお世話は大変でした。 ちょっと目を離すと、ティッシュを食べる、鞄に痰を吐く、便器で手を洗う、紙おむつをちぎってバラまく、そして徘徊(はいかい)で一日中職員を引っ張りまわしたりします。 職員が慌て、叫び、走りまわって後始末に追われても、当人はまったく知らん顔です。 それでも意外なユーモアがあったりして、職員を笑わしてくれるアイドルのような高齢者もいました。 歯が抜けて顔はシワだらけで、いつも口をもぐもぐ動かしているKさん(94歳・女性)は、デイケア一の人気者でした。 「いつもお世話になっております。ご迷惑をおかけして申し訳ございません」と、ていねいに頭を下げるかと思うと、「コレ、アンタ早よしなさい」と、急に職員を使用人扱いしたりします。 私も「こっちへ来なさい」と、きつい口調で呼ばれたことがありました。 「はい。来ましたよ。何ですか」と問うと、「わたしが来いと言うとるの」という返事。 「だから、ご用は何ですか」 「別に用はないの」 思わずズッコケると、またていねいな口調にもどり、「いつもお世話になっております。わがままばかり申しまして、わたしは悪い人間です」と、拝む仕草で頭を下げます。 あるとき、プログラムで朝食に何を食べたかを訊ねると、Kさんは、「今朝はネコを食べてきました」と答えて、職員たちを唖然とさせました。 そんなシュールな回答も、Kさんの人気の理由です。 それでも実際の介護はたいへんです。 Kさんの場合は、特に食事の介助が難関でした。嚥下(えんげ)機能が落ちているので、口に入れたものをなかなか飲み込みません。飲み込まないだけでなく、口の中でもぐもぐしてたっぷりの唾液と混じった食物を、ところ構わず吐き出します。職員がティッシュを広げて構えていると吐きません。ところが手をおろすと、待っていたように吐くのです。手をおろさず待っていると、顔を背けて別のところに吐きます。まわりに新聞紙を広げて、どこに吐いてもいいようにすると、今度は職員めがけて吐きました。性格が悪いとしか言いようがありませんが、それでもKさんには独特のキャラがあるので、人気は衰えませんでした。 ですから、送迎バスが到着したとき、Kさんの姿が見えると、職員たちは「きゃー、来てる」と悲鳴をあげながら喜んでいました。 このKさんが、習字のプログラムのとき、墨汁(ぼくじゅう)を飲んでしまい、大慌てしたこともありました。職員が「あーっ」と気づいて、すぐに洗面台に連れて行き、「うがいをして」とコップの水を含ませ、「ガラガラガラー」としたので「吐き出して」と言うと、ゴックンと飲んでしまいました。 仕方がないので、同居している娘さんに連絡して、「誠に申し訳ありません。こちらがちょっと目を離した隙に、Kさんが墨汁を飲んでしまいました。明日か明後日、黒い便が出ると思いますが、どうか驚かないでください」と言うと、「驚きません」との答えでした。 よく聞くと、炊きたてのご飯の上にオシッコをされたり、朝起きたらスリッパの上にウンコが載せてあったりしたので、墨汁を飲むくらいはどうということはなかったのでしょう。 さらに連載記事<「上手に楽に老いている人」と「下手に苦しく老いている人」の意外な違い>では、症状が軽いのに老いに苦しむ人と、そうでない人の実例を紹介しています。 久坂部 羊(作家) 【以上転載】 続きはこちらから 元気に歳を重ねれば 必ず迎える『老い』 老醜を曝したくないのは誰しも思う 母は元気な認知症 徘徊や火の始末を心配して 住宅型の介護施設にお世話になった 家族は『笑顔』を運ぶだけで介護はプロにお任せした 5年が長かったのか短かったのか・・・ 可愛い『ボケ』を山ほど・・・今は全てが語り草 私にはどんな『老い』が来るのやら・・・ 今のところは超元気な多忙な毎日を過ごす事ができているが 老いた姿を 客観的に眺めている私がいる だんだん動きも・・・と思いながらも 犬猫がいるお陰で素早く対応できる環境であるのが有り難い 猫は足元を突っ走るし ブラッキーは何処でも構わず寝ている 踏まないように注意力と毎日の脳トレと機敏な動きを与えてくれる1ワン5にゃんに感謝である お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年10月22日 23時44分24秒
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