カテゴリ:地球に優しい
【致死量】
食塩は生活に欠かせない調味料だが、大量に摂取すると死に至る。 致死量は体重1kgあたり0.5~5gと言われている。 体重60kgの人の場合30~300gが致死量だ。 一方、カドミウムはイタイイタイ病の原因となった、非常に有害な物質。 絵の具の顔料などに使われているカドミウムレッドの致死量は50mg/kg。 体重60kgの人の場合3gである。 カドミの致死量3gに対して、食塩は30~300g。 食塩の100分の1から10分の1の量で死んじゃうのでカドミの方が危ない ・・・・・・ でも、ちょっと待って。 【摂取量】 食塩とカドミをどれくらい食べているか考えてみよう。 日本人の食塩の摂取量は一日平均12g これは致死量の25分の1~2.5分の1である。 致死量を30gとすれば、一日12gの摂取は非常に致死量に近い値だ。 一方、日本人のカドミの摂取量は平均一日あたり、21.4μg。 これは致死量の14万分の1の量にすぎない。 摂取量を考えると食塩の方がカドミよりもずっと致死量に近い値を摂取しており、危ない! 【汚染されたCd米を食べた場合と比べても....】 食品衛生法では1ppm以上カドミを含有する米は販売してはいけないことになっている。 もし、仮にこの10倍、10ppmカドミに汚染された米を食べたとしよう。 10ppmカドミ含有の米を1日3合(450g)食べたとすると、カドミの摂取量は4.5mg これは致死量の670分の1である。 これと比べても、食塩の方が致死量に近い値を摂取していることになる。 下の表にまとめてみた。 日常生活でほとんど摂取しないカドミよりも日常的に摂取している食塩の方が、ある意味危険。 (致死量に対する摂取量の比率だけで議論するのはかなり乱暴な話ではあるが....) カドミは食塩とは異なり、蓄積性があるし、死に至らなくても他の障害も出るので、 10ppmのカドミ汚染米を食べても安全だという訳ではないが、 単体の毒性だけでなく、摂取する量を考えないと、本当の危険性は判断できない。 毒性が弱くても大量に食べれば危険だし、 毒性が強くても、食べなければ安全。 簡単で、当たり前のことなのに、量のことを全く考えないで、 ダイオキシンは猛毒だから、危険だ、危険だ!と言う。 毒性の強い、弱いだけで危険性を判断し、 危険と判断したものは、限りなく0に近くすることを要求する、今の風潮。 無駄なエネルギーを相当使っていると思う。 そんなことにエネルギーを使わないで、スローライフ、省エネライフを送る方が ずっと環境に良いと思うよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 21, 2006 12:33:08 AM
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